2016年10月のお知らせ

m201610「今年の夏は、暑かったですね・・」と言葉が交わされます。夕暮れの空気の中から、「鈴虫」の鳴き声が聞こえてきます。「ほっ」とした気持ちになります。なにか、ひとつの事を成し遂げたような安堵感です。

8月末、社内旅行で大分県臼杵市そして宮崎市を訪ねました。(小さな会社ですが)担当の仕事が異なると、一日の中で「おはようございます。お疲れさまでした」だけの会話になる同僚もいます。そういう意味で、同僚と過ごす社内旅行は大切な時間です。会社を8時に出発し、愛媛県の八幡浜港やはたはまこうに11時に到着。フェリーは2時間余りで、八幡浜港と大分県の臼杵市を結んでいます。主に大型トラックの運転手さんたちが、利用している印象を受けます。「大きな船ですから、船酔いの心配はありませんよ・・」との事でしたが・・。太平洋からの波を受ける外海に出ると、ゆった~りと「揺れ」を感じます。

臼杵市では、清酒・焼酎醸造会社・久家くげ本店ほんてんを見学しました。創業1860年にさかのぼる老舗店です。業種は異なりますが、参考そして勉強させて頂きました。例えば、工場内の(器具や清掃用具などの)道具が、定位置に整備・整頓されています。お掃除が行き届いていることは、勿論のことです。古い建物が丁寧に使われています(弊社の建物も古いので、勇気づけられました)。製品の箱詰め工程は、自然の風を感じる部屋で、タオルを首に巻きながら仕事をされている光景に、心が和みました。社長さんは、「経済状態はいつの時代も、常に安定であるということはない。だからこそアイデアを出し、いろいろな場面に取り組んでいきたい」と言われています。

「久家の大蔵おおくら酒蔵さかぐら)」の外壁の白壁は、ポルトガルの「アズレージョ」という(白色と藍色の)装飾タイルで飾られ、新しい命を放し、臼杵市の観光文化施設として一般に開放されています。「アズレージョ」はポルトガルで「タイル」を意味するそうです。8世紀前半、(スペインとポルトガルが位置する)イベリア半島を支配したアラブ人が、タイルの製造技術を伝えました。それ故、イベリア半島はキリスト教徒とイスラム教徒が長く共存し、独特の文化や芸術を形成しました。本来、「タイル」は雨や湿度から壁を保護する目的で、外壁に使われましたが、現在では公園・駅・教会・商店・市場など多くの場所で見られるそうです。Facebookからは、大蔵での催しが紹介されています。大分県の名産「カボス(酸味が優しい柑橘果実)」が旬に入るこの季節、「ウスキボウル旬入り with さんま」が開催されました。

久家本店がお客様への感謝の気持ちを込めての企画だそうです。おつまみを一品を持参すると、カボス入り清酒が無料でふるまわれ、みんなで楽しく秋の夜長を過ごしましょう・・という企画です。焼き魚「さんま」も販売され、収益金は「さんま祭り気仙沼けせんぬま実行委員会」に送られるそうです。アズレージョの白壁の前で、白い煙を上げながら「さんま」を焼いています。餅投げも行われていました。みなさん、すごく楽しそうです。

そうそう・・久家本店では、お酒の試飲を楽しみました。「ハナタレ どうぞ~」。ハナタレ?(私は不覚にも、幼い子供の顔を連想しました。笑い・・)。「初垂れはなたれ」は焼酎蒸留の初期段階で、蒸留器の「垂れ口」からとれる焼酎のことで、アルコール濃度が50度以上あります。「うまい!!」と声が聞こえてきました。昼間から、ぽ~っと赤い顔をしています。これから、臼杵石仏を訪ねます。みんな、足取りは大丈夫でしょうか(笑い・・)。

10月のお休みは、10日(体育の日)そして22日(土曜日)そして日曜日です。

金木犀(きんもくせい)の優しいかおりが、ながれてきます。心地よい秋の季節になりました。おからだ、大切になさって下さい。