#108 さすらいのうどん職人

♪ジャリーン♪ → 突然、次のようなメールが入ってきた。
→ 【はじめまして京都府綾部市出身の竹原友徳と申します。私は大学卒業後に香川にて三年間うどん修業し、その後全国でうどん作りをしてみたいと思い、昨年九月北海道に渡り南下しながら、うどん全国武者修行の旅をしています。今は淡路島まで来ていて今後四国を巡る予定にしています。・・・】
で、何の話かと思ったら、「製粉工場を見学したい」というので、「いらっしゃ~い」ということになった。

それにしても素直に「すごいなぁ!」と思わずにはいられないね。毎日、行く先々でうどんを打ちながら、ジプシー生活をする。それも一ヶ月、二ヶ月ではなく、2006年9月にスタートした武者修行の旅は、もう1年以上も続いている(信じられんね!)。うどん打ちってそんなにおもしろくて奥が深いのか?ちなみに彼のミッションは、「全国各地の人にうどんのおいしさを知ってもらうため、そして自分のうどんの技術を磨くため」と彼にもらったプロフィールに書いてある。

実際、彼の行動は尋常ではない。次の画像をみてください。ここは、物置ではありません。そう、これは彼の足となっている箱バンの中である。タライ、鍋、打ち台、麺棒、醤油、小麦粉などありとあらゆるものが積み込まれている。彼曰く、「水さえご用意いただければ、どこででもうどんを打ちます!」

ここはどこかというと・・・

ここはどこかというと・・・

うどん職人の車の中です。

うどん職人の車の中です。

失礼とは思いながら、彼に根掘り葉掘り聞いてみた:

私:「どうして製粉工場なんか見学しようと思ったんですか?

さすらいのうどん職人(以下、さ):「そりゃ、うどん打ちにとって、基本は原料の小麦粉なので、どんな風にして小麦粉ができるのかを理解することは重要です」

私:「なるほど(スキのない答やなぁ)。ところで失礼やけど、道中の生活費なんか、どうしてるんですか?」

さ:「自分で打ったうどんの販売、うどん打ちの出前出張サービスなどで捻出しています」

私:「それで、やっていけるんですか?」

さ:「充分です」

私:「ふ~ん、すごいなあ。それで、どんなところに泊まるんですか?野宿するっていっても、この荷物では車の中は、足の踏み場もないし」

さ:「行く先々で、知り合いのところに泊めてもらったり、なんとかやってます」

私:「すごいなぁ(という言葉しかでてこない)」

今後の予定としては、来年の秋までには日本一周の武者修行を終え、その後故郷の京都でうどん店を開業するらしい。ボーイズ・ビー・アンビシャス!おじさんには、そんな気力、行動力はないけれど、「若いうちの苦労は買うてでもせえ」というので、きみはどうか頑張って日本一のうどん打ちになっておくれ(がはは)。みなさんもこの箱バンを見かけたら、励ましの言葉をかけてあげてください。友徳ちゃん、どうかこの先も、元気で旅を続けてね。