#144 加水量計算ソフト・・・おいしいうどんは正しい計量から
「おいしいうどんの第一歩は、正しい計量から」
おいしいうどん作りの第一歩は、塩水の正しい計量です。どんなにうどん打ちの技術が向上し、名人になっても、目分量で正しく計量できる人はいません。何があっても塩水は正しく計量してから使用しましょう。
昔から「土三寒六(どさんかんろく)」と言われるように、塩加減は季節に応じて変更する必要があります。理由は、気温が高くなると生地が軟らかくなってだれるので、これを防ぐために、塩を多く入れます。塩にはうどんのコシになるグルテンを強く引き締める働きがあるからです。
ただ、今は口伝のように「夏はお茶碗一杯の塩に水三杯、冬は六杯」という風にやっても、うどんは塩辛くなり過ぎるし、そもそも生地が硬くなりすぎてうどんなど打てたものではありません。というのは、現在の塩は純度が高過ぎるためで、昔の塩は、「ぼとぼと」として水分をたっぷり含んでいたので、口伝通りの配合でうまくいったのだと考えられます。
肝心の加水量については、とりあえず加える塩水の重さを小麦粉の半分と決めておいて(これを加水率50%といいます)、後は水と塩の割合で調整するのが簡単だと思います。塩水濃度は、夏は13~15%、冬は10%、そして春秋はその間というのが、さぬきでは一般的です。
前置きが長くなりましたが、この加水率をHayashiさんがネット上で計算できるようにしてくれたのでご紹介します。使い方は至って簡単で、小麦粉、加水率、塩水濃度の3つを指定し、「計算する」ボタンをクリックすれば、その下に必要な塩と水の量を表示してくれます。また、1玉のグラム数からとれる玉数も計算してくれます。
特別難しい計算をやっているわけではなく、小麦粉が1kgとか2kgといった切りのよい分量なら暗算でも計算できそうですが、「123gとか234gといった半端な小麦粉が余ったときに、重宝するのでは」とは本人の弁です。どうもありがとうございました。尚、携帯からも見ることができますので、うどん作りの常備薬として、ブックマークしておけばいいんじゃないか、っと。
加水量の計算はこちらから↓。
https://tel.shines.jp/hayashi/udoncal/
蛇足ながら、生地がまとまってから硬いと感じても「時、既に遅し」。団子の状態で水を加えても表面がべとべとするだけで、全体には行き渡りません。水を加える場合は、必ず「水回し」が終了した「そぼろ」の段階でおこなってください。