#059 みつ編みパン専用粉を使ったうどんテイスティング
スイスで買ってきた小麦粉をパン焼機で焼いたら、当然のことながらふんわりした、おいしいパンが焼きあがりました。で、今度は無謀にも、これで作ったらどんなうどんができるんだろうと思い、挑戦してみました。
加水率 50 %、塩水濃度 13 %の配合で、延ばしているときは丁度いい塩梅でした。たんぱく値も十分なので、切れることなく、ちゃんとしたうどんができました。アミロ値が低いのもあまり影響はなかったようです。
ただ、灰分値がうどん用にしては高いので、「ちょっと黒いなあ」と感じるのは仕方ありません。写真からははっきりわかりませんが、できあがりのうどんも、少し赤みがかった色でした。 4人でうどんテイスティングをした結果は次のとおり:
●食感はしっかりしているが、粘りがない。
●噛んだときに、粉っぽい味がして、口の中がざらざらする。
●噛んでも、でんぷん質の旨みが感じられない。
●うどんの表面が凸凹して、荒れている。
予想通りの厳しい評価でしたが、そもそもうどん用の小麦粉ではないので、ちょっとかわいそうな気がします。ただ、現実を直視すれば「さくい」というか食感がもろく感じるのは、アミロが低いから粘りがないのかな、と感じます。また、でんぷんの性質がうどんの味に影響するのも明らかです。だって、小麦粉の成分の 70 %以上はでんぷんですからね。
当たり前のことですけど、「おいしいパンになっても粘りのあるうどんができるとは限らない」し、「おいしいうどんができるから、ふんわりしたパンが焼きあがるわけでもない」ということです。やっぱりそれぞれの守備範囲があります。それにしてもスイスの小麦粉でうどんを打つという貴重な経験は、多分もうないでしょう、きっと