#076 四国の観光といえば・・・
2月25日の地元S新聞のトップに「四国の観光といえば・・・」なる記事が掲載されました。これは四国経済連合会がインターネット上で3,653名(四国外:3,333名、四国内:320名)からのアンケート結果をまとめたものです。ただ、アンケート方法がインターネットに限られているため、年齢層、嗜好など多少偏る可能性はあります。そのため一般的な無作為抽出による電話アンケートとは、結果が少し異なるやもしれませんが、いずれにしても香川県民なら誰もが知りたい内容です。詳細に興味ある方はアンケート結果をどうぞ。
では、早速結果から。観光資源には「認知度」と「体験度」という二つの項目がありますが、前者は「知っている」、後者は「やったことがある」という分類です。例えば「讃岐うどん」は知っているけど、食べたことはない、というのは、「認知」しているけど、「体験」はしていないということです。わが讃岐うどんは、両部門において堂々の一位に輝きました。香川県に限っていうと、認知度では、「讃岐うどん」、「金刀比羅宮」の二つ、体験度では、「讃岐うどん」、「金刀比羅宮」、「栗林公園」の3つがランクインしました(黄色のマーカーは後で引いた)。
体験するということは、既に知っている(認知している)ということなので、認知度は、体験度よりも必ず大きくなります。で、よく見ると中には認知度と体験度にかなりの開きのある「観光資源」もあります。例えば、「阿波おどり」は認知度では2位なのに、体験度ではベスト10から外れています。でも、これには理由があります。
というのは、「阿波おどり」は、年がら年中おどっているわけではなく、一年に4日間しか開催されません。それに対し、「讃岐うどん」はいつでも、どこでも食べられます。狭い香川県の中に約900店のうどん屋がひしめき合っているので、香川県に来さえすれば、簡単にさぬきうどんを体験できます。つまり、イベント型の「観光資源」はどうしても時間的な制約があるので、体験度が下がるのは仕方ありません。
あと意外だったのは、「屋島」が落選してしまったことかな。かつては、金刀比羅、栗林公園、屋島というのは、香川の観光3点セットでしたが、なぜか屋島だけが取り残されてしまいました。賑わいをみせていた屋島山頂も、旅館、お店などが次々と閉じてしまい、寂しい限りです。このアンケートをみる限りは、香川の入門的な観光コースというのは、「製麺所のうどんを食べて、金毘羅さんに登り、お腹を空かせて、またうどんを食べて、栗林公園を散歩する」といったところかな。
また四国島外(この表現は四国が外国みたいでちょっと抵抗あるなぁ)の方に対するアンケートの中には、「四国に対するイメージ」という項目があり、ベスト3は次の通り:
(四国のイメージの自由回答)
1.豊かな自然がある (66.0%)
2.おいしい食べものがある (46.3%)
3.独特の「祭り」がある (40.0%)
(四国のイメージを一言で表現)
1.讃岐うどん (291件)
2.お遍路さん (252件)
3.豊かな自然 (189件)
この結果をみて勝手に思ったこと:
①豊かな自然があることについては、異議はないが、早い話、香川は田舎であると。都会には人口が集中しているだけ、コンサート、展覧会などの文化的なインフラはとっても充実しています。反面、田舎には自然があります。どちらの生活にも一長一短がありますが、個人的には毎日、思いっきり自転車をこぐことができる、田舎の生活に慣れ切ってしまいました。学生時代を過ごした東京は、今でも時々上京しますが、住んでみたいという気持ちは薄れました。しかし、日本はなぜか一極集中が加速しています。どうして欧米諸国のように、人口がうまく分散しないのか残念でなりません。
②認知度と体験度とのギャップが大きな観光資源として、「四国八十八ヶ所霊場巡り」があります。多忙な現代生活、また時間的制約が大きい中で、お遍路さんを体験するのは、なかなか困難です。でも、お遍路さんを経験された方は、異口同音に人生観が変わったと言います。少し時間に余裕ができたら、お遍路さんをしながらのうどん屋巡りもいいぞ。さぬきうどんを食べて、メタボリック症候群が予防でき、そして新しい人生観が開ける、こんなスローライフはどうですか?
③【最重要】さぬきに来たいと思っているけど、なかなか来れない人。本場のさぬきうどんを食べたいと思ってるけど、なかなか食べられない人。名案があります。⇒自分でうどんを打ちましょう。居ながらにして、最高の手打ちうどんが食べられます。またうどんづくりは、ストレス解消、息抜き、そして家族、友達同士でつくればコミュニケーションづくりの絶好の場になること間違いなしです(ちょっと露骨すぎるかなぁ)。