#334 松山小学校2年生の感想文

先日、工場見学にきてくれた松山小学校2年生たちの感想文が届きましたので簡単にご紹介します。見学にきたのは16名、その内13名が感想文を寄せてくれました。感想文を読んでわかったことですが、この社会学習は「町探検」といい、児童のみなさんが普段通学の途中で、「あそこは、何をやっているところなんだろう?」という素朴な疑問に答える授業のようです。みなさんの感想文の内容を簡単に分類してみると次のようになりました。

①お土産にもらったうどんやお素麺がうれしかった。12名 
②小麦粉を作っているというのがわかった。6名 
③工場が揺れていてびっくりした。4名 
④沢山の機械が動いていてびっくりした。3名

実は見学会の終了時に、弊社で製造している乾麺を少しですが、お土産にお渡ししたところ、それが印象に残ったようです。そう言えば、私も小学生の頃、パン屋さんに見学にいったとき、お土産にパンをもらいそれがすごく嬉しかったことを思い出しました。パン屋さんの前を通ると、えも言われぬいい匂いがして、「ここのパンをお腹一杯食べたらどんなにどんなに幸せだろう」と、正直思いました。また中学生になると、自転車での帰り道、ラーメン屋さんの前を通ると、換気扇から流れてくる匂いによだれがでました。生来がいやしいのか、それとも食に対する執着は誰にも共通した本能的なものでしょうか。

②についてはは至って自然な感想ですが、「この小麦粉を使ってお好み焼きを焼いてみたい」、「フォークリフトを使って小麦粉を運ぶのがわかった」、「小麦粉が沢山あってびっくりした」などなど当たり前のことではありますが、具体的な描写があると嬉しくなります。中には「うどんの原料小麦がオーストラリアから輸入されているのがわかった」と、専門的な感想もありました。

現在香川県におけるうどんの生産量は小麦粉換算で約6万トン。それに対し県内産小麦(「さぬきの夢」)は5000㌧しかありません。優秀な小麦であるだけに、今後益々作付を増やしてもらいたいところです。

③については建物が木造構造であるために致し方ないところです。振動の原因はストック(小麦粉になる途中の中間製品)を振るうシフターという機械(#163)が、水平方向に回転するためです。初めて来られた方は、2Fでいると船に揺られているような感覚だと言い、震度3程度の地震であれば、わからないかも知れません。④は全ての製粉工場について言えることで、それ故製粉産業は、装置産業と呼ばれています。装置産業であれば、固定費や償却費がかさむので、少量生産には自ずと限界があります。石臼と篩だけで、小麦粉を挽くことは可能ですが、これだけで自立することは至難の業です。