新着情報#403 新製品のお知らせ・ブラウワーファイン
今回は、弊社製品のPRであることを、予めご了承ください。小麦には炭水化物がたっぷりと含まれていて、これまで永きに亘り、良質かつ安価な食品素材として、私たちの食生活を支えてきました。ただ「飽食の時代」といわれる現在は、誰でも「好きなものをいくらでも食べることができる」ことに加え、運動不足も影響し、今や4人に1人が成人病の代名詞である糖尿病もしくはその予備軍であると言われています。そして今では炭水化物の摂取過多がその大きな原因であるという論調も見られるようになりました(#397)。しかし何でも食べ過ぎると太るのは自然なことで、太ったからと言って、それで小麦が肥満の原因だと決めつけるのは、いささか小麦が可哀想です。
もちろん食材というか、栄養素によっては太りやすいものがあるというのは事実で、(#254)でご紹介した「人はなぜ太るのか(岡田正彦著)」には、この部分が端的かつ分りやすく説明されています。かいつまんで言うと、たんぱく質、炭水化物、脂肪は私たちの生活に欠かせない基本の三大栄養素ですが、これらは次のような性質があります。
①たんぱく質のもとは20種類のアミノ酸で、不要なアミノ酸は体外に排出されるため肥満の原因にはならない。
②炭水化物のもとは糖分。よって余剰の糖分は、脂肪酸に変化し体内に蓄積されるので、肥満の原因となる。
③脂肪のもとは脂肪酸。余剰の脂肪酸は中性脂肪として蓄積されるので、肥満の原因となる。
つまりたんぱく質はいくら摂取しても、余った部分は体外に排出されるけれど、炭水化物や脂肪の場合は体内に蓄積されるので、太る原因になるということです。しかし私たちの健康にとっては全ての栄養素が必要なわけですから、要諦は「ほどほどに食べて、適度に身体を動かす」ことに尽きると思います。
小麦ふすまには食物繊維に加え、ビタミン、ミネラルが多く含まれていますが、その効用については、(#245)に分かりやすい説明がありますので、興味ある方はご覧ください。食物繊維は最近注目されている栄養素ですが、これは食物繊維が上記三大栄養素に比べて重要であるからではなく、現在の食生活に不足しているからです。当然のことですが、健康を維持するためには色々な栄養素が過不足なく必要になります。
私たちの食生活で食物繊維が不足するようになった理由は、食品の加工技術が進み過ぎたためだと思います。小麦粉がいい例です。現代製粉では一粒の小麦を40種類以上の上がり粉に取り分けることができますが、こうすると胚乳の中心部分だけをとりだすことができ、それでパンやケーキを焼くと実に口当たりの良い、ふんわりとした生地ができるのです。これが小麦を全て挽き込んだ全粒粉だと、パンが膨らまないので、生地は硬くてごわごわするばかりで、美味しく感じません。つまり食味・食感を優先した結果、必要な栄養素が抜け落ちたことになります。
ブラウワーは2010年9月に発売しました。ブラウワーは胚乳の中心部分と小麦ふすまとを別々に処理して、後であわせたものです。こうすることによって食味と食物繊維の摂取が両立できると考えました。その後2012年5月にブラウワーライト、そして今回2013年11月にブラウワーファインを発売しました。この3つの違いについては下のチャート図をご覧ください。ブラウワーとブラウワーファインの違いは、使用するふすまが、「粗挽き」もしくは「微粉砕」の違いです。どちらが食べやすいかは、好みによりますが、ブラウワーファインは、滑らかでもっちりと焼きあがるので、サンドイッチにお勧めです。一方ブラウワーは、トーストにするとしっかりとした噛み締め感が楽しめます。ご興味あればまたお試しください。