#428 2014年版さぬきうどん一杯の価格は234円(セルフ店200円・一般店312円)

f428ご承知のように2014年4月1日、消費税が5%から8%にアップされました。これに伴いうどん県のうどん屋さんでも価格改定が実施されました。ある繁盛店の大将は、180円のかけうどんを200円にしようか210円にしようか最後まで迷っていましたが、最終的には200円となりました。本当は食材等の高騰などにより、210円にしたかったようですが、「お客さんの反応が気になって210円にはできんかった」と、こぼしていました。私たちはうどん価格に敏感ですが、お店の大将はそれ以上に価格設定については悩んでいるようです。

少し前になりますが、地元紙(四国新聞@2014.04.30)に増税後の香川県内のうどん価格の値上げについての特集記事がありましたので、ご紹介いたします。結論からいうとセルフ店のかけうどんの平均価格は199.4円、そして一般店では312.4円となりました。昨年(2013年)の記事によると(#389)、2011年のうどん平均価格は、セルフ店と一般店では、それぞれ174.6円と309.6円でしたので、それと比較するとセルフ店では25円値上がりし、一般店はほぼ同じということになります(ただ実際には、一般店も今回はかなり上がっているようなので、この辺りはもう少し詳細な説明が必要です)。

うどん価格といえばかなり以前になりますが、2003年に弊社独自でうどんの価格調査をしたところ(「よんでみまい#06)、全ての(製麺所、セルフ、一般店を含む)平均価格は216円でした。つまり10年前は平均で100円も安かったようです。また100円うどんを提供する、製麺所やセルフ店もいくつかあり、中にはなんと90円というお店もありましたが、今ではさすがに見かけなくなりました。デフレ経済と言われて久しい日本経済ですが、さぬきうどんに限っていえばこの10年でかなり価格上昇したことになります。ただそれでも200円ですから、さぬきうどんのコストパフォーマンスは、まだまだ健在です。

低価格といえば、最近は250円という破格値の牛丼も登場しました。ただうどんと牛丼、どちらも美味しいのですが、同じような調子で食べ続けるのはなかなか難しいと思います。また海外で有名な日本料理の御三家といえば、天ぷら、寿司、刺し身ですが、これらを毎日食べている方もまずいないと思います。もちろんこれらの高級食材を毎日食べ続けるのは、経済的にも大きな負担ですが、それ以上に食欲や嗜好の問題があると思います。

つまり「昨日、今日とてんぷらを食べて、明日もまた天ぷらを食べたい」という方は、少数派だろうと推測します。普通は、毎日天ぷらを食べていると、その内に胸やけがするし、寿司も確かに美味しいけれど、毎日食べ続けるとそのうちに閉口してきます。それに対して、うどんやそばなどの麺類は、毎日食べても飽きません。うどんはかけうどんだけでなく、わかめうどん、きつねうどん、釜あげうどんなどなど様々な楽しみ方ができるので、どちらかというとお米のような主食的な存在としての位置づけが妥当かと考えます。

かけうどん234.4円@2014.04

かけうどん234.4円@2014.04

そしてこれを裏付ける嬉しいアンケート結果がありました。2014年3月、朝日新聞デジタルウェブサイトで、「毎日でも食べたい麺類」というテーマで、30種類の麺類を提示し、2317人から得た回答結果(複数回答可)によると、うどんは日本そばの猛追をかわし、堂々の1位に選ばれました。つまり毎日でも食べたくなる、そして毎日食べても飽きないうどんは、真の意味での日本食であり国民食と言えると思います。みなさんも食べ過ぎに注意して、これからうどんをどんどん召し上がってください。

毎日でも食べたいとおもう麺類ランキング(朝日新聞デジタルウェブサイト)

毎日でも食べたいとおもう麺類ランキング(朝日新聞デジタルウェブサイト)