#454 全国年明けうどん大会2014 inさぬき

f454「年明けうどん」とは、うどんの更なる振興を図る目的で、さぬきうどん振興協議会が、2008年8月6日に商標登録として申請し、2009年のお正月より実施されています(#217#298#401)。具体的には、元旦から1月15日までの間に、うどんの上に梅干し、ニンジン、蒲鉾など赤いものを添えて、食べましょうという催しですが、これは「年越しそば」に対抗して考案された企画であることは明らかです。初めは「こんなんで上手いこといくんやろか?」と不安視する向きもありましたが、何のなんの「誰でも自由に使用できる」というそのオープンソースが支持され、瞬く間に浸透しました。

そして来年2015年で7回目を迎えるにあたり、今年はとうとう「全国年明けうどん大会 in さぬき」という全国大会がサンメッセ香川で催されましたので、早速行ってまいりました。これは北は北海道の「美瑛カレーうどん」から南は沖縄の「沖縄そば」まで全国25種類のご当地うどんにご参集いただき、各地のうどんを食べ比べてもらおうという企画です。もちろんうどん以外にもトークショー、ライブ、クイズといった企画が盛りだくさんです。余談ではありますが、今回初めてうどん県副知事(要潤)を間近で見ることができました。ポスターでみる副知事もかっこいいんですが、実物はスラっとした長身で、更に男前でほんまにびっくりしました。

さて折角全国各地のご当地うどんが一堂に会しているので、どれにしようか迷いに迷いましたが結局①武蔵野うどん(なす汁うどん)と②鳴ちゅるうどんを選びました。北海道の美瑛カレーうどんは、開店早々長蛇の列で、一番早く売り切れたようで、わざわざそしてはるばる北海道からきて頂いた甲斐があったというものです。いや本当にどれもこれも目移りするおうどんばかりでしたが、何しろ胃袋がひとつしかないので、後ろ髪を引かれる思いで会場を後にしました。以下簡単にレポートいたします。

①武蔵野うどん(なす汁うどん)
ほんのり甘めで上質の出汁がなんともいえずにうまい。さぬきのセルフうどん店の出汁だと、なかなかこんな具合いにはいかないと思います。というのは一杯200円というセルフの価格設定だと、どうしても出汁に100円もかけるわけにはいかないからです。あるグルメの方が「1枚1000円の高級蕎麦のつゆと1杯200円のうどん出汁を比較すること自体がナンセンス」みたいなことを仰っていましたが、まったくその通りだと思います。話は戻り、うどんは塩を押さえているせいか、少し平べったくソフトなだんごっぽい感じに仕上がり、これが出汁によく合います。そしてナスに加えて、刻んだゆずがピリッと効いてうどんの味を一層ひきたててくれます。実においしい一杯でした。

②鳴ちゅる
不揃いで縮れた麺に、刻んだ揚げがよく合います。何ともソフトで細い麺は、さぬきうどんと全く対照的です。実は今回の鳴ちゅるは、「舩本うどん」さんのご提供でしたが、ここは6年前に一度行ったことがあったので、そのときの記憶が蘇ってきました(#127)。「細めの波打っているうどんに、刻み揚げとネギの組合せ」、これが鳴門うどんの基本形です。みなさんもさぬきうどんツアーにこられたら、是非足を伸ばして、鳴門うどんもチャレンジしてみてください。きっと新しいうどんの世界が見えてくると思います。

さて、「全国年明けうどん大会2014 inさぬき」という名前から察するに、来年もきっとどこかで開催されるはずです。再度さぬきになるか、またはどこか違う場所になるかは分かりませんが、「年明けうどん」が益々盛りあがれば、業界人としてそれに勝る喜びはありません。うどんやそば(関東では、そば・うどんと順序が逆になります)は、毎日でも食べられる真の国民食です。これからも「年越し蕎麦」と「年明けうどん」をどうかよろしくお願いします。

@サンメッセ香川

@サンメッセ香川

副知事は男前でした!

副知事は男前でした!

武蔵野うどんのブース

武蔵野うどんのブース

 

武蔵野うどん(ナス汁)

武蔵野うどん(ナス汁)

鳴門うどんのブース

鳴門うどんのブース

鳴ちゅる

鳴ちゅる