#498 イラストの着色方法
イラスト担当者による新着情報をお届けします。従来はイラスト担当者がフリーハンドで描いたイラストを、デザイン担当のOさんが着色するという、二人の共同作業でした。しかしいつまでもOさんにお願いするのも申し訳ないというので、一念発起、この夏ドローソフトの講習会に通い、着色方法をかじってきました。
新着情報#489から、本人が着色するようになったので、その違いに気づかれた方もいらっしゃるかも知れません。どちらが良いとかいうのではなく、着色には其々の個性がでるので興味深いと思います。ついでといっては何ですが、この機会によく登場するキャラクターについて簡単に説明いたします。
げんまいくん・・・玄米うどんを発売した2002年に登場しました。よく小麦に間違われますが、左上部が凹んでいるので、正真正銘の玄米です。ただ登場して10年以上が経過し、当初の雰囲気とはかなりかけ離れたイメージになってきました(#314)。
ブラウワーくん・・・ブラウワー発売の2012年に登場。現在、ブラウワーは色々なバリエーションがありますが、当初は「粗挽きふすま入り」でスタートしたので、キャラクターは、小麦の大きなふすま片をイメージしました。ただ何度描いても、ポテトチップスみたいになってしまい、「ポテトチップスとの差別化に苦労した」とのことです。
ひまわりちゃん・・・弊社の強力粉の名前にちなんで、ひまわりちゃんとなりました。もちろん向日葵をイメージしています。
麺棒くん・・・うどんを打つときに使用する麺棒。
打ち台くん・・・うどんを打つときに使用する打ち台。
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最近イラストに加えて着色をする機会も増えてきました。以前と比べると少し着色の雰囲気が違っていることに皆さんお気づきでしたでしょうか…?というのも、夏休みにOさんの着色作業を拝見させていただき、そこで習得した技法を現在実践中です。
ここに、げんまいくん、麺棒くん、ブラウワーくん、打ち台くんの4人(?)のイラストが2組ずつあります。どれも左側が従来の単純な着色方法、右側がOさん直伝の着色方法です。左側は基本的にすべてベタ塗りで不透明度も100%です。パレットで選んだ色がそのまま枠内に反映されます。一方、右側はソフトブラシツールを使用したので、ふんわりとした印象になります。同系色を近くに塗るとグラデーションもより綺麗に、そして深みがぐっと増します。
キャラクターを着色する場合、選ぶ色によって健康的だったり、体調が悪そうだったり、日焼けしすぎに見えたり等など、その印象が大きく異なってきます。ベタ塗りだと、どうしても使用する色が限られるため、散々考えた挙句、いつも同じような結果になってしまいます。でも不透明度を変えることでその単調さが改善され、助かっています(それでも、実際のところキャラクターたちのほとんどは身体の色が似たり寄ったりですが・・・)。中には麺棒くんのように真ん中にうっすらと線を引いて木目感を出したり、ブラウワー君の真ん中にはうっすら円を描いて立体感を出したり、パターンが定着してきたものもあります。
もう少し縛られずアーティスティックに多彩な配色にチャレンジしてみたい気は山々なのですが、扱うものの性質上、毎度お馴染みの茶色・肌色・黄色等にすぐ頼ってしまうのが今の悩みです。イラスト担当になり10年ほど経つせいか、最近は「あれ、このパターンどっかで見たような気がするなあ…」と周りからツッコミが入るのですが、その度に「今回のは、ここが違うんや!」と自信をもって言い返しています。ドローソフトには私の知らないツールがまだまだ沢山あるので、これから色んな技法を習得して一つひとつ個性のあるものに仕上げたいと思います。