#552 2016年今年の三大ニュース

f552早いもので今年もあと数日を残すのみとなりました。今年も皆様には一年間お世話になりました。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。さて今年の讃岐のうどん業界も、新店が次々とオープンする一方で、閉店も相次ぎ、新陳代謝の激しい1年となりました。特に香川大学近くの吾里丸さんの閉店は地元紙では大きく取り上げられ、最終日には当然ですが長蛇の列となりました。安価で美味しい香大生御用達のうどん店には、私も何度かお寄りしたことがありますが、確かに熟成のよく効いたうどんであったと記憶しています。

ところでうどん店数は、一時は900店と言われ、それが800店、そして現在では700店程度というのが衆目の一致するところです。ただこれはうどん人気の下降を意味するのではなく、うどん店舗の大型化が主たる要因であると考えます。まだ製麺機が普及してない時代は、どこの製麺所も麺棒だけの純手打ちうどんなので当然規模も小さく、当時のうどん店の数は3000店とも3500店とも言われていました。さて例によって今年の業界3大ニュースを独断でチョイスしました。(香川県内の10大ニュースは最後にアップ)。それではみなさんどうか良い年をお迎えください。来年もよろしくお願い致します。

【2016年独断の3大ニュース】
① さぬきうどんの価格2016年版の地元紙の取扱い(#512)
2016年2月12日に、うどん店のかけうどんの平均価格は235.7円であると掲載されました。偶然にも当日は、「重力波初観測」という世紀の大発見ニュースと重なりました。一般紙は、当然この重力波がヘッドラインニュースでしたが、日経新聞と四国新聞を含む数紙が例外でした。日経新聞は、経済ニュース優先なのでやむを得ませんが、四国新聞では「うどん価格」がトップに掲載され、随分と話題になりました。これは別に「重力波観測」よりも「うどん価格」の方が重要ということではなく、これもうどん県を標榜する、香川県の一つの決意表明だとご理解ください。

② うどん学開講@香川大学(#523)  
香川大学においていよいよ「うどん学」が開講されました。具体的には、香川大農学部地域資源学科が、農学部3・4年生の選択科目として14回の講義を提供します。講師は、農・医学部の教員を始め、県内の製麺・製粉会社の経営者らが教壇に立ち、麺の科学や栄養学から、ゆで汁処理問題に至るまで、うどんにまつわる幅広い話題を提供します。更には製麺工場の見学や手打ちうどん体験の実習など、内容は盛り沢山。そして「うどん学」の締めくくりは、「うどん学検定」となります。うどん県の面目躍如です。

③ 全国年明けうどん大会2016 inさぬき(#551
今や師走の恒例行事となった感のある「全国年明けうどん大会」が、今年もサンメッセ香川で盛大に開催されました。会場には北は北海道から南は台湾まで25種に及ぶ名物うどんが一堂に会しました。入場者数は、香川県発表によると、初日の土曜日が18,700人、二日目の日曜日は23,100人の併せて41,800人。3年連続の4万超。今年の特徴としては、各店のうどんの量を少なめに設定したのでうどんの食べ比べがし易くなりました。チケットは3枚綴りで1200円。3店廻り胃袋は丁度いい塩梅です。

【次点のニュース】
・本当はこちらの方がずっと重大なのですが、TPPが漂流したことは全く寝耳に水でした。昨年の今頃は「TPP大筋合意」のニュースでもちきりでしたので一寸先は闇です(#500)。
・近年、世界の小麦生産量は7億トン超で推移しています。世界人口73億人なので、単純に割ると1人当り役100kgとなります(#514)。
・そうめんサミットでは、うどん屋さんのご苦労が身に沁みました(#524)。
・7月4日にISO 22000の認証取得(#532)。

【香川県のニュース】
何と言っても今年は3年に一度の瀬戸芸イヤーでした。また高松商業が選抜高校野球大会で準優勝したことも地元では大きなニュースとなりました。
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