#562 名古屋観光
イラスト担当者による新着情報をお届けします。今回のテーマは名古屋観光です。さぬきにはさぬきうどんがありますが、名古屋も麺処で「きしめん」や「味噌煮込みうどん」は有名です。同じ小麦粉でできているにも拘らず、所変われば品変わるで、とっても特徴的で魅力的な麺です。
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先日、大学時代の友人と一緒に名古屋観光をしてきました。名古屋といえば帰省の度に駅のホームだけは飽きるほど眺めていますが、実際に名古屋の地に立ったことはなく、初めての名古屋観光に否が応でもテンションはあがります。東京駅で1人、新横浜で1人、そして名古屋駅で更に1人合流です。Aちゃんは車内で早くも「美味しいお土産」パンフレットで予習を始め、Kちゃんは何と既に缶ビールを掴んでいます。
一人だといつも時間を持て余す新幹線の車内ですが、気の合う友達が一緒だとあっという間に名古屋駅です。出迎えてくれたHちゃんと合流し、「いざ観光!」と思いきや、AちゃんもKちゃんも余り反応しません。聞くと両者とも観光には余り興味なく、専ら「食」にしか関心がないようです。しかしそれでは「何のために名古屋まで来たのかわからんじゃないか」と諭し続け、ようやく名古屋観光の代名詞とも言える「名古屋城の金鯱ツアー」にでかけることになりました。金鯱(きんしゃち)とは言わずと知れた「金の鯱鉾(しゃちほこ)」、これを見ずして名古屋観光はありえません。
いざ実物を目の前にすると、予想に違わずその存在感に圧倒されました。ディズニーのシンデレラ城のモデルとなったドイツの「ノイシュバンシュタイン城」も確かに美しいのですが、やはり日本のお城は力強く、今回改めて日本の文化やその力強さは素敵だなあと感じ入りました。特に天守閣にそびえる雌雄の金鯱は圧巻で、そのきらびやかさは正に名古屋文化そのものです。ところで名古屋城の天守閣になぜシャチがいるのだろうという素朴な疑問が浮かび、ちょっと調べてみました。
まずこのシャチは、同じシャチでも海にいるシャチとは異なります。海に住んでるシャチは、クジラに似た格好の動物ですが、こちらは頭が虎の格好をし、姿は魚、尾ひれは常に空を向き、背中には鋭いトゲをもっている想像上の動物です。またお城正面に向かって右には口を空けた雄が、左には口を閉じた雌がいます。シャチが採用された理由は、水を吹く魚ということで、お城の火除けや防災のためのお守りであったというのが通説です。
なるほどこのシャチの口から水が勢い良く「ごー」と飛び出すと、どんな火災も一瞬にして鎮火するに違いありません。そういえばシャチが水を吹き出す光景を想像して、シンガポールのマーライオンを思いだしました。マーライオンも想像上の動物ですが、こちらは上半身がライオン、下半身が魚です。また金鯱は逆立ちしていますが、こちらは直立して、水を勢い良く吹き出します。蛇足ながらシンガポールはサンスクリット語で「獅子」を意味し、それにフランス語で「海」を意味する”mer”をくっつけてマーライオンとなりました。
観光もあっという間に終わり、いよいよお待ちかねのランチタイムとなり、定番の「味噌カツ」と「あんかけスパゲッティ」に挑戦。Hちゃん曰く、名古屋観光に来る多くの人は「ひつまぶし(うなぎ料理)」や「手羽先」をリクエストすることが多いそうで、「味噌カツ」や「あんかけスパゲッティ」は味の濃さ、八丁味噌、独特のソースといった理由からか、好みが分かれるそうです。迂闊にも「味噌煮込みうどん」に挑戦できなかったことは返す返す残念で、これは次回の課題です。いずれにしても観光を満喫し、名物を堪能し、プチ同窓会には花が咲き、大満足な名古屋観光となりました。