#586 高松祭り2017
弊社の位置する香川県坂出市東部地域の特産品のひとつに金時人参があります。これはスーパーで見かけるオレンジ色の西洋人参とは異なり、鮮やかな紅色が特徴です。8月に播種し、年末に収穫します。現在は、丁度人参の葉っぱが伸び始めたところで、これからすくすくと成長が加速します。さてイラスト担当者による新着情報をお届けします。
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今年からピカピカの社会人1年生となりました。ありがたいことに職場のお盆休みもいただき、一週間ほど香川に帰省していました。お墓参り、親戚への挨拶廻り、祖父宅への様子伺いなどの恒例行事をこなし、今年の夏、初めて「高松祭り」なるものにも行きました。帰省時に毎回会っている中学時代の友人たちに加え、今回はタイミング良く更に数人がバッタリ合流しプチ同窓会のように盛り上がりました。
高松祭りは今年が3回目という友人が、祭りのフィナーレである花火大会の場所取りをしてくれたお陰で、絶好のスポットから花火を堪能することができました。東京の花火大会はまだライブでみたことはないですが、とにかくヒトヒトヒトでごった返しているイメージがあります。「どうしてそこまでして観たいんだろう」と常々不思議でしたが、確かに生で見るとその迫力は圧巻で、到底手持ち花火では味わうことのできない感動を経験しました。
…とまあこんな具合で花火には大いに感動しましたが、今回の花火大会の個人的なハイライトは、その帰り道にありました。行きは、私の自宅までWちゃんが車で迎えに来てくれ、その車を坂出駅前のイオンの駐車場(3階)に止め、坂出駅で他数名と合流し、電車で会場の高松駅まで行きました。イオンの駐車場は23時以降は出庫できないので、それまでには戻ってくる必要があります。
場所取りをしてくれたAちゃんは車で高松に先に来ており、帰りは坂出まで私やWちゃん、他一名送ってくれるというので、そのお言葉に甘えることにしました。そして花火の終了が21時。まだ23時まで全然余裕があったので屋台に立ち寄り、昔話に大いに花が咲きました(なんかおっさんみたい・・・)。そしてふと時計に目をやると22時半。「まあギリギリ大丈夫だろう〜」と軽い気持ちで4人とも車に乗り込んだのですが、道路は花火大会から帰る車でまだまだ大混雑。高松市内を抜けるだけで平常時の3割り増し位の時間がかかりました。
車内も、はじめのうちは「花火すごかったね〜」なんてワイワイやってましたが、その内に皆そわそわし始め、やがてそんな話をする余裕もないくらい各自時計を気にし始め、運転手のAちゃんは怖いくらい真剣な顔つきでハンドルを握っていました。花火の場所取りまでしてもらった上に、時間に間に合うように車を必死に走らせているAちゃんには本当に申し訳ない気持ちで一杯でした。
皆の執念が通じたのか、果たして坂出駅前のイオンに着いたのが22時55分。そこからは事前に社内で実施済みのシミュレーション通り、①私が先にダッシュしてエレベーターを呼び3階のボタンを押す→②後から来たWちゃんが乗り込み車を出す→③私は精算機に先回りしお金を持って準備→④Wちゃんの乗った車が降りて来て精算…という一連の動作を無駄なくこなし、22時58分に車を出すことができました。
私たちは、任務を着実にやり遂げ、暫くその達成感、充実感、そして安堵感に浸っていました。私たちがイオン前で「やったぜ!」と言いながら盛り上がっていると、23時ちょうどに駐車場に入ってくる家族連れがいたので「なんであの一家はあんなに余裕をかましているんだ!」と思いつつ近くで閉館作業をしていた警備員さんに尋ねました。すると「23時までに駐車場内に戻っていたら、23時を廻っても出庫できますよ!」との返事。「うーん」。確かにその優しさはありがたいのですが、自分たちの必死の達成感が、あの一家の余裕の表情と警備員さんの一言で一気に虚しく感じたのは、私だけではありません。