#670 骨折日記①
「さぬきの夢」の収穫もほぼ終了しました。今年も天候に恵まれ、「さぬきの夢」は、なんと3年連続の豊作となりそうです。しかし例年であれば梅雨入りしているはずなのに、その兆しは一向にみえず、このままだと梅雨入り「過去最遅」の可能性もでてきました。さてイラスト担当者の新着情報をお届けします。実は、担当者はGW突入直後に、右肘を骨折し、描けなくなってしまい、5月は過去のイラストを再利用していました:
===========================
イラスト業務をしばらく休んでおりました。話はGW前まで遡ります。世間は史上最長10連休ということで盛り上がり、周りは誰もがワクワクソワソワ。もちろん私もそのうちの一人でした。今年のGWは帰省もせず、東京にいる友人たちと過ごす予定でした。そしてGWの山場はいきなり4月26日にやってきました。その日は、午前中に美容院、昼からデザイン学校で仲良くなった友人2人と原宿で合流。一人がスケボー経験者で、もう一人が始めたいと言うので、3人でボードを買うことに(私は付き添い)。
その後、近くの公園へ、試し滑りに行きました。二人が楽しそうに滑っているのを横目に、私は直前に買ったドーナツを口にしようとした矢先、友人が「滑ってみない?」と声をかけてきました。スケボーには興味がないので断ろうとしましたが、「ノリが悪いやつだな」とも思われるのも癪だし、トライすることにしました。頭のどこかにドーナツがひっかかっていたのか、僅かふた蹴り目で、バランスを崩し勢いよく後方に転倒。そしてとっさについた右手にすぐさま違和感を覚えました。不思議なことに20分、30分経っても立ち上がることができず、「あ、これはまずい状況になったな…」と悟りました。
幸い公園のすぐ先に病院があり、緊急で診てもらいました。しかしレントゲンを撮ろうにも、台に腕を乗せると激痛が走り、鮮明な画像はとれません。しかし無常にも「ヒビは確実ですね。」との診断でした。そこでギプスシーネで固定し、紹介状をもらい、泣き顔で帰宅しました。なんとも言えない長い一夜を過ごした翌日、近くの整形外科で再検査。レントゲン画像を見ながら、先生からは「前日に撮った時より随分と骨がずれてるねえ…」と悲しい現実を告げられました。
そしてそこでも疑惑の箇所の詳細はレントゲン画像からでは判断できず、「CTが撮れる病院で診てもらった方がいいねえ」とのことで、紹介状Ver.2をもらいました(これがたらい回しというやつです)。世の中はGW真っ只中、病院もお休みなので、それからじっと待つこと二日間、ようやく大きな病院で、CTを撮ってもらい、肘の骨(尺骨)がパックリ割れている衝撃の画像を見ました。手術をしなくても許容範囲のズレということで、そのまま固定すること1ヶ月、全治2ヶ月と診断され、私の10連休はすべて療養生活にあてることになりました。
右手は手首から二の腕までが固定されているので、利き手は全く使えません。お風呂も、お箸を持つもの、着替えるのも全て左手という「左手生活」は全く不便でした。特に困ったのがコンタクトレンズの装着で、最初は15分もかかってしまいました。お箸では何も掴めないので、スプーンとフォークに変更。包丁も握れないので自炊もできません。そんな時、当初会う予定だった友達が、入れ替わり立ち替わり家に来てくれ、買い出し、料理、家事を代行してくれました。
生まれて初めての貴重な骨折生活。怪我をして良いことはひとつもありません。ただ月並みではありますが、ギプスをはめて、初めて健康生活のありがたさを実感し、友達のありがたさが身に染み入りました。。しかしこの状態が一月も続くと考えると、本当に気が滅入ります。