#690 下町散策@2019文化の日

11月13日、高松市内にまたイノシシが現れ、自転車に衝突したり、コンビニのドアにぶつかったりしながら高松市内を2時間ほど縦走し、その後逃走しました【イノシシが高松市内暴走大暴れ】。さてイラスト担当者による新着情報をお届けします。

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11月3日の文化の日、友達と下町散策にでかけました。この日は3連休の中日、なるべく雑踏は避けたい私たちが漠然と、チョイスしたのは両国です。そもそも東京の東半分に縁のない私は、両国に降りたのは今回が初めてです。相撲の街らしく駅の改札には垂れ幕や優勝額、歴代横綱たちの手形が飾られていて、すでに博物館感覚です。お相撲さんのサインってみんな漢字で(当たり前!)、しかも達筆でとてもかっこいいのです。駅を出ると目の前には「江戸NOREN」という商業施設があります。これは昭和4年築の旧両国駅舎を改築した建物です。2階建で、中にはちゃんこ鍋やもんじゃ焼、深川めしなど、これぞ下町と言った飲食店やお土産屋さんが入っています。そして建物の真ん中には、なんと大きくて立派な土俵があります。

この日は立ち入り禁止でしたが、日によっては本物の力士がやってきてパフォーマンスを見ることができます。そしてこの土俵の外には、床の上に大きな土俵と仕切り線が二本描かれています。ここに来る子供たちは皆、判で押したように、相撲を取りたがるのを見て、子供たちは本当に相撲が好きなんだなあとびっくり。「やっぱり日本人は相撲好きで、相撲文化はこれからも継承されていくんだなあ」と感心しましたが、よく考えると、わざわざ両国を選んだということは、「相撲好きの子どもたちばかりが来ているのか」とちょっと冷めた見方もしました。

昼食のお蕎麦の後は、近くの「江戸東京博物館」に向かいました。一見かなり歴史のありそうな風格のある建物ですが、僅か平成5年築だそうで、古さは私と大して変わりませんね。常設展は、「江戸ゾーン」と「東京ゾーン」に分かれ、それぞれ日本の歴史に沿って文化を学べる作りになっています。「江戸ゾーン」で興味を惹かれたのは、屋敷の中や街並みの様子が正確に再現されたミニチュア模型で、その緻密さを実感できるように双眼鏡やルーペが用意されています。また「東京ゾーン」では、1950年頃のラジオ放送を聴くことができ、昭和の生活を再現したセットに心躍りました。分厚いテレビ、ちゃぶ台、ダイヤル式の黒電話に緑色の冷蔵庫…そういえばどれもサザエさんでお馴染みですね。今の生活は良くも悪くもとっても便利になりましたが、昔の人は一つ一つの家事に時間をかけ、とても丁寧な生活を送っていたんだろうなあと感じました。

博物館を堪能した私たちはその後、電車で秋葉原に移動。お目当ては秋葉原駅から御徒町駅にかけての高架下にある「2k540」というものづくり街です。革製品や帽子、文房具などオーナーさんたちが趣向を凝らしたお店がたくさん集まっています。秋葉原というと電気街やサブカルチャーといった少し騒々しい街という印象でしたが、少し離れるとこんなに静かで落ち着いた雰囲気の街並みがあります。

さてそろそろ日も暮れたところで、最後は日暮里に移動。お目当ては谷中銀座商店街です。私が以前昼間に訪れた時、あまりの商店街の賑わいに「次は友達と来たい!」と思い今回実現できました。ただ残念なことに、時間が遅くほとんどのお店は既に閉店でした。かろうじて開いていたおでん屋さんで、一日を締めました。

渋谷では11月に「渋谷スクランブルスクエア」というランドマークがオープンしました。ここは以前アルバイトをしていた頃からずっと工事をしていたのを覚えています。このような近代的な建造物を散策するのもワクワクしますが、今日のような下町散策にホッとするのは、地方出身者だからでしょうか。地方には豊かな自然がありますが、文化施設の充実ぶりはなんと言っても、人口の多い大都会です。今や人口が1,400万人に迫る大都市東京は今後どのように変貌するのか想像ができません。