#738 ともあり遠方より来たる
コロナ感染者数は、比較的低位で推移していたうどん県ですが、ここ一週間でかなり増えてきたようです。これからインフルエンザの時期を迎えるにあたり、一層の注意が必要です。さて遅くなりましたが、イラスト担当者による新着情報をお届けします。
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大学時代のアカペラサークルの友人は、現在東北地方勤務で、営業マンをやっています。先日、東京に来る機会があったので、久しぶりに合うことになりました。秋も深まってきたので、ドライブがてら紅葉狩りもいいなあ、とリクエストをすると、なんと高速をすっ飛ばしてきてくれ、おまけに今見頃を迎えている近場の紅葉スポットの情報までピックアップしてくれました。ただ残念なことに、お目当ての紅葉スポットは、到着までに時間がかかることがわかり、断念。代わりに、どこかお手頃なところがないかと、検索していると、千葉県柏市にある「あけぼの山農業公園」のコスモス畑の写真をSNSで発見、そこで予定変更となりました。
前日の日付でアップされた画像には満開のコスモスが咲き誇り、ここなら移動時間も1時間とお手軽です。公園が近付くにつれ、辺りはどんどん田舎の景色へと移り変わり、一面田畑が広がっています。公園の駐車場には県内外ナンバーの車が多く止まり、みんなコスモスを見に来たんだろうなあと、否が応でも期待も高まります。園内に入り歩くこと15分ほど、画像で見たランドマークの風車が目に入りました。その風車の下には満開のコスモスが広がるはず(でした)。しかし見渡す限り一面、土色でお目当ての花の姿は見当たりません(泣)。
公式HPをチェックすると、5日前の更新記事として「来春に向けて花を植える準備をするため、コスモスは全て刈り取りました」と衝撃の事実がアップ。SNSでアップした方がここを訪れたのはそれ以前だったのでしょう。下調べが甘く、振り回しまくりの私に対し、友人たちは嫌な顔ひとつせず、近くの小さな花を撮りながら「ほら、綺麗綺麗!」と楽しそうに振る舞ってくれ、友人たちの心遣いに救われました。
ところであけぼの山農業公園のシンボルといえば、風車です。昔の人たちにとって、風車は重要な動力源だったので、ちょっと調べてみました。人類が初めて利用することができた動力は、水力で、これは紀元前後辺りのギリシアにおいてだそうです。人類はこの水力を利用して、石臼を廻すことに成功したことで、単純労働から開放されました。そして水車製粉から遅れること約10世紀、風車製粉が始まったのは、ヨーロッパで、11世紀終盤だと考えられています。
水車はある程度の山間部もしくは近いところでないと、水流が利用できません。しかし風車は風が吹くところならどこでもOKです。スコットランドの低地に住む人々は、風車を動力源として発展させました。イギリスでは16世紀から19世紀にかけて順調に増え続け、最大239台が稼働していたそうですが、その後は急激に減少し、1930年には、僅か16台となりました。理由は、「風力の断続性」にあるといいます。つまり風が吹いたり吹かなかったりすると、なかなか製造の予定が立たず、そのうちに蒸気機関のとって代わられたようです。
その後、都内に戻り、お昼はなぜか商業施設内の鉄板焼き屋さん。ここのお店は瀬戸内料理が充実しているのに加え、広島風お好み焼き、うどん入りもんじゃ焼きなど、メニューは盛りだくさん。うどん県育ちの私には、お好み焼きともんじゃ焼きの違いがよくわからず、更にうどん入りのもんじゃ焼きとなると想像もつかず、また注文する勇気もなく、不思議なメニューを眺めるだけでした。気心の知れた友人とは、どこで何をしても楽しく、休日を満喫しました。すっかり日暮も早くなり、寒さが強まってきました。コロナウイルスも再び流行の兆しが見えています。どうぞお身体ご自愛ください。