#853 情報入手経路と消費行動

農水省のサイトに「食生活・ライフスタイル調査(令和4年度)」の結果が掲載されていましたので、そのうち「日常の情報入手経路と消費行動」に着目し、簡単にまとめてみました。昔は、情報入手経路といえば、テレビ、新聞、ラジオ、雑誌などの媒体と相場が決まっていましたが、ネットの普及に伴い状況は一変しました。以下、全国の男女(15歳~74歳)4,000人からインターネット調査による結果を簡単に説明します。

【Q10】ふだんのニュースや新しい話題の情報入手経路は?
【結果】現在では当然といえば当然ですが、情報入手経路は、インターネット(80.2%)が一番多く、続いて従来型メディアの「テレビ(68.8%)」、「家族や友人との会話(34.3%)」、「新聞(32.0%)と続きます。また「テレビ、新聞」などのメディアは高い年代ほど多く、インターネット(YouTube、SNS)は若年層ほど多くなる傾向にあります。また前年度と比較して、「新聞」のランクが1つ下がりました。
【Q11】普段の買物で重視することは?
【結果】「価格」が最重要視され、つぎに「できるだけ日本産の商品であること(国産重視)」が2番目でした。また「価格」、「国産重視」ともに年齢と共に支持する傾向が強くなります。

【Q12】食に関して重視していることは?
【結果】食品に関しては、「日本産の商品であること」が最重視され、次に「価格」が2番目となりました。つまり一般商品と食品を比較すると、食品の方が国産重視傾向が強く、年齢とともにこの傾向がさらに強くなります。


【Q13】ふだんの食材や食品・飲料の買物場所は?
【結果】食品スーパー(79.6%) > 大型スーパー(43.3%) > ドラッグストア(41.8%) > コンビニ(37.0%) > インターネット(23.5%) > ディスカウントショップ(23.3%) の順番となります。食品スーパーが多いのは当然ですが、ドラッグストアやディスカウントショップの存在も大きく、またインターネットでもかなりの需要があることがわかります。

【Q14】「生鮮品」と「加工食品」に対する国産意識は?
【結果】生鮮食品では、国産品重視が62.8%であるのに対し、一般の加工食品については57.9%とやや低くなり、食品については国産品重視の傾向が強いことがわかります。またこの傾向は年齢とともにさらに強くなります。

これらのアンケート結果で、気になった点を独断でまとめてみました。参考になさってください。但し、1点注意が必要です。本アンケートは、インターネット調査なので、インターネットを使用していない人は対象外です。つまり結果は多少インターネット寄りのバイアスがかかっていることは仕方ありません。

【1】情報の入経路は、インターネット(80.2%) > テレビ(68.8%) > 家族や友人との会話(34.3%) > 新聞(32.0%)と続き、今や情報入手手段はインターネットがダントツです

【2】商品購入においては、一般商品では「価格(45.1%)」が最重要ですが、食品に限ると「国産商品(39.0%)」であることが最重要となり、国産志向が強いことがわかります。

【3】食品の購入場所としては、ドラッグストア(41.8%) 、インターネット(23.5%)、ディスカウントショップ(23.3%)などの存在感がアップしています。道理でドラッグストアやディスカウントショップに食品がたくさん並んでいるわけです。