2004年10月のお知らせ

秋分の日が過ぎました。日の暮れる時刻もはやくなりました。日中はまだ夏のように暑いですが、朝のひんやりとした空気のなかに秋を見つけます。

１０月２日　イチロー選手が、１９２０年にジョージ・シスラー選手が達成した「シーズン２５７安打」の大リーグ記録を、８４年ぶりに更新しました。新記録達成と同時にチーム・メイトは一斉にベンチを飛び出し、イチローをもみくちゃにしました。終盤はプレー・オフ進出をねらうチームとの対戦が続き、敬遠もされましたが、ほとんどの投手は真っ向から勝負を挑んできました。すがすがしい光景でした。

そもそもシスラー選手が記録を残した時代は、白人だけの大リーグでした。黒人選手は締め出され、アジア系移民への排斥も強く、排日移民法で日本人の移民が禁じられていた時代でした。第２次世界大戦後、大リーグは黒人選手に門戸を開きました。１９７４年、「ベーブ・ルース選手の通算本塁打記録」を破ったハンク・アーロン選手は、警備員に見守られてベースを一周しました。大リーグの歴史は人種間の闘いを抜きには語ることはできません。ひとつの記録が破られるたびに、時代は変わっていきました。いま大リーグには、日本・韓国・台湾などアジアからの選手が増えています。

イチロー選手は、１９９４年、日本で２１０安打（日本プロ野球記録）を記録し、２００１年、アメリカで２４２安打（新人最多安打）を獲得しました。でも「今年の記録は、いろいろな怖さを知り、乗り越え、自分の技術を確立した上で残した数字だから、僕にとって重みが違います。野球が好きで、プロとして勝つことだけが目的ではないという事がわかりました。素晴らしい環境でプレーができたし、プロとして何をしたいか、何を見せたいかについて、答えを見つけることができました。野球ほど奥が深くて終わりのないゲームは、なかなかないと思います。」と・・・・。 この日、球場を包んだ祝福ムードには、日本人もアメリカ人もありませんでした。イチロー選手から野球少年へのメッセージです。

「体が大きいことに、そんなに意味はない。僕は大リーグに入ってしまえば一番小さい部類です。でもこういう記録を作ることもできた。大きさや強さに対する憧れが大きすぎて、自分自身の可能性をつぶさないで欲しい。自分自身のもっている能力を生かせれば、可能性はすごく広がると思います」

イチロー　おめでとう　！！

１０月　神無月（かんなづき）はやおよろずの神々が出雲大社に集まる月。ゆえに、出雲では「神在月（かみありづき）」と呼ぶそうだとか・・・・。私方の秋祭りではたくさんの「ちょうさ」がくりだし、担（かつ）ぎくらべが行われます。楽しいお祭りをお過ごしください。おからだ　大切になさってください。

木下製粉株式会社会社　　平成16年10月2日