2009年3月のお知らせ

2月22日、テレビから嬉しいニュースが流れてきました。アメリカ映画の第81回「アカデミー賞」において、「外国語映画賞」「短編アニメ賞」に日本作品が選ばれたというニュースでした。アカデミー賞は、「アメリカ映画の健全な発展を目的として、監督・俳優・スタッフたちの労と成果を讃えるため」に1929年に設立されました。投票権をもつ「映画芸術科学アカデミー」の会員が無記名で投票します。ハリウッドの業界関係者が作品の選考を行うことから、アメリカの世相が反映され易い・・と言われています。授賞式は「コダック・シアター」で行われ、周辺の通路は赤い絨毯(じゅうたん)で装飾されるために「レッド・カーペット」と呼ばれています。(テレビで見ました。華やかな雰囲気で、別世界のようです)。基本的に前年度の受賞者が、(無料奉仕で)今年の受賞者を発表します。

「つみきのいえ」が短編アニメ賞を受賞しました。加藤久仁生(かとうくにお)監督は、12分間の作品で「人間のはかなさ、むなしさ」を表現したかったそうです。水没した街に一人残されたおじいさんが、家族の記憶をたどる物語です。地球温暖化のために水位が上がり、おじいさんは自宅を「積み木」のように、上に建て増しして暮らしています。海面が上がっても、おじいさんは家を離れずに生きる覚悟です。誰の人生にもある、ささやかな、そして忘れがたい思い出。深く海底に積み重なっている家は、おじいさんの人生を語っています。映画を見られた方は、「海面の上昇に合わせて家を建て直す老人の物語に、自分の人生を重ねた」と感想を述べました。

加藤さんは「ありがとう。私の鉛筆!!」と受賞スピーチを述べました。「すべては、鉛筆から始まっています。鉛筆のタッチで、手書きの感じをだすことを、大切にしてきました」。コンピュータ・グラフィックス全盛の現在、「温かさ」が感じられる「絵本」です。加藤さんは多摩美術大学4年生のとき、12ページの自作の絵本を、「母の日」にお母様にプレゼントしたそうです。旅をする2人の男性を描いた「夜明けの流れ星」という絵本。「初めてのプレゼントでうれしかった」とお母様。ご両親は毎年、加藤さんに年賀状の「絵」をお願いするそうです。素敵なお話しですね!!

私は小学生の頃から、「鉄腕アトム」の漫画とともに育ってきました。ひとつ、ひとつの物語はよく憶えていませんが、「正義感が強くて、自由に空を飛ぶことができ、問題を解決してくれる」という思い出があります。鉄腕アトムは「子どもたちの心」をおおらかにしてくれ、広い視野に立って、冷静に物事を考えることを教えてくれたと思います。そして、妹(ウランちゃん)想いの「お兄ちゃん」です。

「アトム Atom」という名前が、「原子」という意味だったことは、ずいぶん後に知りました。
小さな、まるい、マーブル・チョコレートの中に「鉄腕アトムのシール」が入っていました。このシールを集めるのが大好きでした。

3月のお休みは 20日(春分の日)、28日(土曜日)
   それと日曜日です。

ある日の午後、道に迷って、小さな路地を歩いていました。玄関に「菜の花」が飾られているお家に出会い、嬉しくなりました。「春の季節」もうすぐ・・です。おからだ、大切になさってください。

平成21年3月2日