2009年11月のお知らせ
ほのかに優しい、甘い香りが流れてきます。振り返ると、橙(だいだい)色の小さな花をつけた「きんもくせい」が、ヒンヤリとした空気の中で微笑んでいました。
社内旅行の続きを、お話しましょう。愛媛県の三崎港から大分県の佐賀関港まで、約1時間の船旅です。フェリーに乗るやいなや、船は揺れだしました。立っているのが難しい。みんな、バランスをとりながら、歩いています。船酔いのために、昼食が食べられないMさん・・お昼ごはんをおいしく頂いて、あお向けになって寝ているUさん・・。フェリーが港に着きました(みんな、「ほっ」とした表情です)。
バスは、今夜の宿泊地・南阿蘇を目指して走りだしました。木々は、深みを帯びた緑色。山々は、私たちに向かってくるような「動き」を感じます。穏やかな讃岐の自然と異なって、躍動感のある自然が伝わってきます。国道57号に沿って竹田市に近づいた頃、緑色の樹木の中を、2両編成の真っ赤な電車が走っています。絵本の中に出てくるような光景です。「豊肥本線ですよ。かわいいでしょう。」とガイドさんの説明。幼い頃、慣れ親しんだ風景がそのまま、竹田市には残っていました。
旧国道325号線を走り、熊本県南阿蘇村にある「水の生まれる里・白川水源」を訪ねました。白川水源は、水の神様を祀っている吉見神社の境内の中にあります。毎分60トンの水が湧き出ている「湧水」は、「白川」となって熊本を通り有明海へ注いでいます。「熊本のお米は、おいしい」という評判は、白川水源の「お水」のおかげなのでしょう。境内の水源をのぞきました。「ぷくぷく・・・」と、泡が透き通る水底から沸きあがってきます。お水を飲んでみました。やわらかく、ほんのり甘いお水です。湧水は14℃に保たれているそうです。さっそく、ペットボトルに「白川水源のお水」を入れました。
今回の阿蘇への社内旅行は、ひとりのお客様との会話から実現しました。「私、学生時代に九州で生活していて・・。バイクに乗って、九州の温泉・山々を訪ねました。今も家族旅行で、よく行きます。南阿蘇にある、オーベルジュ・森のアトリエはお薦めですよ!」オーベルジュとは、(フランス語で)「郊外・地方に位置する宿泊設備を備えたレストラン」を意味します。その土地で、その土地の食材を使ったお目当てのレストランに、わざわざ出かける。食べた後は、併設されている宿泊施設に泊まります。(いかにも、フランスらしい発想ですね)。「森のアトリエ」は、阿蘇中岳の南側、標高600mに位置します。「森のアトリエ」に足を踏み入れると、「家に帰ってきたのかな~」という気持ちに駆られました。部屋には、料理できるように小さな台所があります。
部屋の外では、わんちゃんたちが寝ています。窓からは、雑木林が広がっています。夕食はフランス料理。お野菜のテリーヌ(四角い容器の中にお野菜を入れて、固めて作った料理)・ジャガイモの冷たいスープ・オマール海老のグラタンそして、阿蘇のあか牛ステーキ。ナイフとフォークを使いながら、すこし緊張した心持ちではじまった夕食。おいしい食事・ワイン・楽しい会話とともに笑い声でいっぱいになりました。窓の外はいつのまにか日が暮れていました。
食後の楽しみは、天体望遠鏡で星空の観測です。天文台長の宮本さんは、幼い頃から星☆を見ることが好きした。「自分で天文台を造ってしまおう!」と、1996年に「森のアトリエ」の中に南阿蘇ルナ天文台を造りました。最初、私たちは「月」を見ました。肉眼では、月の表面は部分的に薄暗いものだけが見えます。望遠鏡で見た月は、(蛸壺の表面のような)丸いクレーターが見えました。言葉でうまく表現できませんが、すごく感激しました。なにかしら、新しい世界に出会ったようです。みんな、望遠鏡を覗き込むたびに、「わ ~!すごいな~!」という言葉の連続でした。
11月のお休みは | 3日(文化の日)、13日(土曜)、23日(勤労感謝の日) |
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それと日曜日です。 |
北海道では初雪が観測されました。冬季節の準備がはじまります。おからだ大切になさってください。
木下製粉株式会社会社 平成21年11月2日