2012年2月のお知らせ

お正月のお休みが過ぎて、同僚たちが元気な笑顔で出勤してきました。働くこと、そして心を休めるために休暇の大切さを感じます。ゆったりと、そして楽しいお休みを過ごされましたでしょうか!?冬の季節、特に日曜日の朝は時間がゆっくりと流れます。窓際で太陽の暖かい日差しを受けながら、新聞に目を通す時間は「至福のひととき」です。そして「太陽のあたたかさ」に感激です。

丸亀市の中津万象園を訪ねました。1688年、丸亀二代目藩主、京極高豊侯の別館として築かれた回遊式庭園です。京極家の先祖の地、近江の琵琶湖を模した池が中央に配置され、近江八景になぞらえて「帆・雁・雪・雨・鐘・晴嵐・月・夕映」と銘された八つの小さな島が再現されています。島々は橋で結ばれ、回遊して鑑賞する日本庭園の形式のひとつです。江戸時代、多くの大名たちにより造られました(水戸市の偕楽園、金沢市の兼六園、高松市の栗林公園は、代表的な回遊式庭園です)。「万象園」の名前は「森羅万象」に由来するそうです。森羅万象は宇宙に存在するすべてのものを意味し、中津万象園は、宇宙に存在する「すべて」を合わせ持つ名園と意図されました。万象園は瀬戸内海の浜辺横に位置します。園内を散策していると、「ざざ~っ」と波が打ち寄せる音が聞こえてきます。

1月、園内の美術館で星野富弘さんの「花の詩画展」が開催されました。星野さんは中学校の体育教師として、クラブ活動の指導中に事故に遭い、手足の自由を失います。病院での生活の中で、口で筆を支え、「詩と絵」を描きはじめました。私たちが、ふだん見逃してしまいそうな草花に「ひかり」を当て、星野さんの優しい独特な眼差しで、草花と(人々の)人生を結んだ世界を作りだしています。

「ねこじゃらし」というイネ科の細長い草をおぼえていますか!?草の先が「綿ぼうし」のようにふんわりしていて、触れると「くすぐったい」感じの草。小学校の帰り道、級友達と「ねこじゃらし」を顔に近づけて遊びました。「ねこじゃらし」の詩。「思い出の向こう側から 一人の少年が走ってくる。あれは 白い運動ぐつを初めて買ってもらった日の私かもしれない。白い布に草の汁を飛び散らせながら あんなにも あんなにも 嬉しそうに‘今’に向かって走ってくる」。 「ヒヤシンス」の詩。「ヒヤシャンセが咲いたど・・父はヒヤシンスの花をそう呼んで 自分だけのユーモアにひとりで笑った・・あの時一緒に笑ってあげればよかった・・父のいない庭で小さな声で言ってみる・・ヒヤシャンセが咲いたど」。私は、このヒヤシンスの詩の情景に似た思い出があります。

ある晩、父親とテレビを見ていたときのことです。聴力が少し弱くなり始めた父が、「このテレビの音、小さいと思わないか?」と言いました。私にとっても聞きづらい小さな音でしたが、「聞こえるよ」と素っ気ない返事をしました。いつも大声で、指図するように話す父は、何も言いませんでした。ヒヤシンスの詩を読むたびに、「あの時、小さい音だから、大きくするね!・・と言えばよかった」と思います。美術館の入口に、詩画展の感想ノートがありました。徳島から来られた女性は「デイケアの方に母の予約をお願いして、出掛ける前に近所の方に、デイケアの方への連絡をお願いして、やっと詩画展に来れました」と。日曜日の昼下がり、たくさんの方が其々の想いを持ち、星野さんの詩画と対話されていました。

2月のお休みは 11日(建国記念日)、25日(土用日)
   それと日曜日です。

 

お鍋料理の大好きNO.1の県は、うどん県(香川県)だそうです。今夜のメニューは、温かい「お鍋料理」でしょうか。おからだ 大切になさってください。

木下製粉株式会社  平成24年2月1日