2016年8月のお知らせ

m201608暑中 お見舞い 申し上げます! 7月中旬、勢いよく(せみ)が鳴き始めました。本格的な夏の訪れです。幼い頃、涼み台(すずみだい)に寝転がって眺めた、夏の夜空。そして、居間には「西瓜(すいか)」が15個ほど転がっていた(いま、思うと・・)不思議な情景。「夏の水分補給は、西瓜だ~」と、父が買っていました。(笑い・・)

8月5日から、南アメリカ大陸のブラジル連邦共和国にて、夏のオリンピックが開催されます。国土面積は日本の約22倍、人口は1億9000万人、首都はブラジリア。8月は冬の季節で、日中の平均気温は22℃、日本との時差はマイナス12時間です。1500年にポルトガル人がブラジルを発見した経緯から、ポルトガル語が話されています。オリンピックの開催地、リオ・デ・ジャネイロは「1月の川」という意味だそうです。17世紀までは、砂糖の栽培と製糖工場中心の小さな港町でしたが、18世紀に内陸部で金鉱が発見されると、「金やダイヤモンド」の積み出し港として、ブラジルの交通と富の中心として栄えました。現在、人口600万人を超え、サンパウロに次いでブラジル第2の都市です。

数年前、友人が子供と一緒に、「カポエイラ」というスポーツ教室に通っていることを聞きました。「カポエイラ・・?」。耳慣れない言葉の響き。スマホに録画されている動画を見ながら、どんなルールで2人の演技者が動いているのか解らない・・というのが本音でした。ブラジルの伝統武芸である「カポエイラ」は「格闘・遊戯・舞踊」の3要素の組み合わせから成り、その起源は労働力として、アフリカからブラジルへ強制的に連れて来られた奴隷たちの間で生まれたと言われています。重労働の日常生活の中で、僅かな「ゆとりが感じられる空間」を求めて考え出されました。手を使うことは稀で、片足を軸にして、もう一方の足で半円はんえんを描く動作が多いです。

日本の柔道・剣道とは異なり、相手に直接、触れることはありません。相手に接触する寸前で、自分をコントロールできる余裕と協調性が重要とされているそうです。(大人は子供に心配りを感じさせないように)子供は大人と対等に演技します。2人を囲んで、人々は手拍子・楽器・歌で雰囲気を盛り上げます。「ビリンバウ」という楽器は、1.7mほどの棒に針金が1本張ってあり、音を共鳴させるために「ひょうたん」がつけられているという簡単な楽器です。友人が、この楽器を見せてくれました。カポエイラは基本的に勝敗をつけることをしません。お互いに最善を尽くし、演技の最後に握手で終わります(素敵ですね)。男性も女性も、大人も子供も一緒に楽しめる理由が解りました。昇段試験では、(日本の武道と異なり)楽器の演奏も求められます。帯の色は、ブラジル国旗の色から、緑・黄色・青の組み合わせだそうです。2014年に、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。

こういう方がブラジルに住んでいらした・・。「ブラジルの光、家族の風景」と題された大原(おおはら)(はる)()写真集。1909年、高知県に生まれた大原治雄は17歳(1927年)の時、家族と共に農業移民としてブラジルに渡りました。畑で(くわ)を逆さに持った情景・雨水がドラム缶に流れ落ちる瞬間・農園の竹林にて佇む(たたずむ)治雄・その時おりの空模様など・・。大原が写真に魅せられた「きっかけ」は、治雄と同じく農業移民だった「眞田コウ」との結婚記念写真でした。2008年、日本人のブラジル移民100周年の記念の年にブラジル各地で、そして2016年6月、故郷の高知県立美術館にて展示が行われました。ブラジルの土地ですべてを受け入れ、生活された大原治雄。モノクロの写真から「静寂さ・あたたかさ・大地のにおい」が感じられます。

8月のお休みは、11日(山の日)・13日・14日・15日(お盆休み)20日(土曜日)・26日・27日(社内旅行)そして日曜日です。

会社の周囲は、水田が広がり、一日ごとに緑色の「苗」が大きく育っています。白いシャツと大きな麦わら帽子をかぶった、高齢者らしき方が「稲の生育」を見守っています。おからだ、大切になさって下さい。