2017年3月のお知らせ

m2017032月18日は24節季のひとつ、「雨水(うすい)」でした。少しずつ暖かくなり、空から降る雪が雨に、そして氷が水に変わりつつある季節を意味する言葉です。季節を現わす言葉の響き・・素敵ですね。

この季節、各地でマラソン大会が開かれています。「マラソン」の語源は、ギリシャの地名「マラトンMarathon」を英語読みしたものだそうです。紀元前490年、現在の(中近東の)イランを中心として栄えたペルシャ帝国はエーゲ海の島々を攻略して、ギリシャのアテネ近くの「マラトン」という地域に上陸しました。「ペルシャ戦争 マラトンの戦い」です。大激戦の末、ギリシャは勝利を得、一人の兵士がアテネの町まで「勝利を伝える」伝令の役目を果たすために、約40kmの道のりを走ります。人間が情報を伝達する唯一の手段でした。アテネの町に着くや否や、「わが軍勝てり」と報告した後、命を絶える・・という話。

1896年第1回アテネ・オリンピックにて、フランスの言語学者であるミシェル・ブレアルMichel Bréalが「マラトンの戦い」にちなんで、マラトンの古戦場からアテネのオリンピック競技場までのマラソン競争を提案し、マラソンの起源となりました。ある日、同僚から「フル・マラソンの距離は、なぜ42.195kmであるか知っています・・?」と尋ねられました。1908年第4回ロンドン・オリンピックのフル・マラソンの距離は42kmと設定されていました。当時、イギリスのアレキサンドラ王女が「スタートはウインザー宮殿の窓から見たいし、ゴールは競技場に設けてある私のロイヤル・ボックスの前にして」という注文から、距離が延びて42.195kmになったそうです。微笑ましい逸話です。

以前、テレビでフランスの南西部ボルドー市で行われる「メドックMédocマラソン」が紹介されました。ぶどうの収穫直前の9月に開催され、ぶどう畑の中を走りながら、20箇所以上のシャトー(ワイン醸造所)を巡るフル・マラソンです。参加者たちが仮装して走るなんて、信じられません!大丈夫なのでしょうか!?メドック・マラソンへの参加は仮装が条件で、毎年、「仮装のテーマ」が設けられます。給水所ではなくて、「給ワイン所」が用意され、立ち止まって乾杯して、ワインの味を楽しんでから走ります。38kmでは「生牡蠣がきの山」、40kmでは「ステーキ」、ゴール近くにつれて「チーズ、アイス」が用意されています。ゴールでは、もちろん「シャンパン」でお祝いです。制限時間は6時間30分。「マラソンを楽しむ!ワインを楽しむ!人生を楽しむ!」という空気が伝わってきます。

2月5日、丸亀国際ハーフ・マラソン大会が開催され、弊社営業の伊東いとうが、去年に続き参加しました。15km近くで高橋尚子さんこと「Qちゃん」はランナーたちにハイタッチをすると、すごいスピードで駆けていったそうです。応援に行った同僚が、写真を撮りました。伊東は「木下製粉の名前入りの前掛け」をつけて、目標の2時間以内で完走しました。「日常生活の中で、ひとつの目標を持つことが大切だと思うので、参加しました」と本人の弁です。何気ない毎日の生活の中で、小さな目的を持つ大切さ、ひとつひとつ積み重ねる大切さを教えてくれました。お疲れさまでした。

3月のお休みは、20日(春分の日)・25日(土曜日)そして日曜日です。

2月19日付けの新聞で、「うさぎのミッフィー(うさこちゃん)」の生みの親、「ディック・ブルーナー」さんの訃報が報じられていました。「うさこちゃん」の顔の表情は、目が「・・」、口もとは「×」で、シンプルに表現されています。東日本大震災の際に描かれた涙を流す「うさこちゃん」のイラストは、日本の子供たちを励ましました。後日、「心優しきミッフィー あなたの涙 いつまでも忘れません 東日本大震災被災者一同」と新聞の片隅に掲載されていました。うさこちゃんは、いつも正面を向いています。おからだ、大切になさってください。