2017年4月のお知らせ
「春分の日」が近づくと、急に太陽の光の色が鮮やかになってきます。小さな花の蕾も可愛く微笑んでいます。雨上がりの朝、蕾に雨の「しずく」がきらきら・・と輝いていました。
従弟から「お母さんが作った、おはぎ。持ってきたよ・・」と頂きました。おいしそう~(笑い)。春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」として国民の祝日に定められ、そして「お彼岸の中日」です。仏教の教えでは、ご先祖さまのいる世界(極楽)を「彼岸」、私たちが生きているこの世界を「此岸」と呼び、「彼岸」は西に位置し、「此岸」は東に位置するとされています。
古来より農耕文化を基礎とする日本は、昼夜の時間が同じで、真東から太陽が昇る「春分の日」の頃に自然の恵みに感謝をささげる風習があり、仏教の教えと結びついたと考えられています。春の彼岸にお供えする「牡丹餅」、秋の彼岸にお供えする「お萩」。
実は、同じ食べ物で、春のお彼岸の頃に咲く「牡丹」の花、秋のお彼岸の頃に咲く「萩」の花の名前に由来しています。季節の花や自然を意識して「食べ物の名称」を変える、昔の人々の心の豊かさに、改めて驚きます。「餡子」に使われる小豆は、「悪いものを追い払う」と考えられ、お彼岸の頃は小豆を使った食べ物を食べて、先祖や自然の恵みに感謝するようになりました。
ラジオから、「世界のお墓参り事情」というお便りが紹介されました。ロシアでは一年に8回、お墓参りする日があり、お花・お菓子そして「ゆで卵」をお供えします。何故ゆで卵なのかは、ロシアの方自身も解らず、お墓の横に椅子や机を置いて食事をするそうです。中国では旧暦の3月の清明節(中国での24節季のひとつ)に墓参りに出かけ、揚げ豆腐・米飯・お酒・(ご先祖さまが使えるように模造の)紙幣を供えます。この清明節は18世紀ごろ沖縄に伝わり、今日の沖縄の重要な「節日」のひとつになりました。
スイス・イギリスでは、「お墓参りの習慣」はないとのことです。ポーランドやフランスのように伝統的に、カトリック教徒が多い国では、11月1日「La Toussaint 諸聖人の日」は祝日で、すべての聖人を祝う記念日です。聖人とは他人のために自分の人生を捧げ、模範的な生涯を送った人を意味します。宗教的な「しきたり」はありませんが、先祖の墓石に花をそなえ、聖人たちを讃える日だそうです。南太平洋に浮かぶ、タヒチ島も11月1日に諸聖人の日をお祝いしますが、日本の「お盆」のような雰囲気だそうです。
余談ですが、旅行ガイド本は、「パリの墓地は暗い印象が全くなくて、広い空間は市民の散策の場所」と紹介しています。何よりも驚かされることは、多くの有名人が「パリのお墓」に眠っていることです。ショパン(作曲家)・サルトル(哲学者)・ハイネ(詩人)・マリア カラス(ソプラノ歌手)・エディット ピアフ(シャンソン歌手)・イヴ モンタン(歌手)・・・。「こんなに魅力的な墓地をみたことがない」と記されています。世界の各国から様々な想いを描きながら、パリで活躍された人たち。どのお墓も、その方の生前の活躍ぶり・人柄や個性が感じられるお墓だそうです。「バラ色の人生」の歌で有名になったピアフのお墓には、いつも誰かが「バラの花」を捧げているそうです。
4月のお休みは、22日(土曜日)・29日(昭和の日)そして日曜日です。
弥生・卯月は卒業式・入学式の季節です。「幼稚園の修了式の帰りなんや・・」と近所の方が、会社に寄ってくれました。修了証書授与式の表紙は、子どもたちが描いた絵です。「さくらのはなが さいたら ぼくらは いちねんせい・・」と大きな歌声が聞こえそうです。おからだ 大切になさってください。