2017年12月のお知らせ
師走の頃になると、急に寒さを感じる夜があります。そんな時、夜空を見上げて下さい。澄んだ空気の中で、星☆たちが、いっそう「きらきら」と輝いています。
社内旅行の続編です。岡山市からバスで1時間ほど北へ走り、井原市美星町にある「中世夢が原」を訪ねました。鎌倉時代から室町時代にかけて吉備高原一帯にみられた、農民や武士たちの生活様式を、絵巻物などの時代考証により再現された公園です。なだらかな高原の中にあり、気持ちもゆったりとしてきます。当日は、真夏の日差しが照りつける暑い日でした。細長い階段を昇り、物見櫓に立つと、心地よい風が吹いてきます。美星町には、昔から「流れ星伝説」が語り継がれています。・・・承久年間(1229~1231)、静かな山村が夜の戸張に包まれたころ、ひとつの流星がこの村に近づいてきました。流星の光は空中で三つに分かれ、村の三カ所に落ちました。人々は神さまの使いと信じて、それぞれ星の落下した場所に星尾神社・高星神社・明神社を建て、厚く信仰しました。いつしか、この村は「星の郷」と呼ばれるようになりました。・・・素敵なお話です。
私たちは星尾神社を訪ねました。神社の氏子総代である妹尾さんが、私たちのバスの到着を待っていました。団体での訪問に、妹尾さんは少し驚かれていた様子です(笑い・・)。「ここが、流れ星の隕石が落下した場所です」と説明しながら、大きな石灯籠を指差しました。当時、ある豪族が病に伏し、明神様に祈願したところ、「星と、竜の尾」が夢の中に現れ、快方に向かいました。そして「星尾大明神」を祀り、星尾神社として現在に受け継がれています。「星☆」にまつわる謂れが多いことから、毎年8月7日に七夕祈願祭が催されます。全国から集まる「七夕短冊」を焚き上げ、天に願いを届けます。細い参道を歩きながら、バス・ガイドさんが、「今まで、有名な神社をたくさん案内してきましたが、このような小さな神社は趣があって、よかったですねぇ」と言われました。私も同感です。
夜は、楽しみにしていた「美星天文台」へ。館内へ入ると、窓ガラスに「なにか」が飾られています。何でしょう・・!?「てるてる ぼうず」です(納得しました)。晴れた夜でなければ、星は見えないのですから・・。さりげない「ユーモア」が感じられます。館員の方が「いま雲がかかっているので、まず、4D2Uシアターで星の解説をしましょう」と言いました。特殊な黒いメガネをかけて、天体の立体映像を観ます。「私たちは、いま地球にいます。じゃ、月に移動してみましょう。気分が良くない方は、メガネを外して下さいね」。全員が黒いメガネをかけている光景は、映画の一場面のようで笑ってしまいました。突然、館員の方が「いま、夜空が晴れてきました。すぐに天文台のほうに移動してください」と言いました。
口径が101cmの鏡が使用されている反射望遠鏡は、観察する「星たち」の方向により、望遠鏡が回転し、床も上下に動きます。「月のクレーター」と「土星の環」が見えたときは感激しました。美星町は美しい夜空を守るために1898年、「光害防止条例」を制定しました。日没後、人々はカーテンなどを利用して、屋外に「光」を漏らさないように努めています。天文台のパンフレットには、「星を見上げることは宇宙に浮かぶ地球を知ることであり、私たち人類の存在を見つめなおすことでもあります」と書かれてあります。一日の仕事を終えた後、夜空を見上げて下さい。きっと、気持ちが「ゆったり」とされると思います。
12月のお休みは、23日(天皇誕生日)・30日・31日そして日曜日です。
また年始のお休みは、1月1・2・3・4日です。
今年も皆様のご協力を得て、年末・年始のお休みを頂くことができます。ありがとう ございます。一年の締めくくりの月です。おからだ、大切になさってください。