2019年5月のお知らせ

夕暮れどきの空気が優しくなりました。夜空を見上げると、小さな星☆たちが輝いています。思いがけないプレゼントです(笑わないでください)。幼い頃、「お月さまでは、うさぎが餅つきをしている」と周囲の人たちから教えられ、私自身、そう思っていました(本当です)。

地球から月までの距離は約38万km、(地球の)赤道のまわりを10周したくらいの距離になります。月の大きさは地球の約4分の1、重力は地球の約6分の1。大気がほとんど存在しないために、昼間の温度は110℃、夜間の温度は-170℃と、昼夜の温度差は200℃以上です。月が地球のまわりを1周する公転周期は約27日。そして「月の引力」の影響を受けて、地球では満潮と干潮が発生します。

1950年代から、人々の心に夢を与える宇宙計画が始まりました。1961 年、ソビエト連邦は世界初の有人宇宙飛行に成功しました。ボストーク1号に搭乗したガガリーン飛行士は、「地球は青かった」と印象を述べています。アメリカ合衆国のアポロ11号計画により、1969年7月20日、人類は初めて月面に「一歩」を踏み出しました。当時、38歳のニール・アームストロング(1930~2012)船長は、大きなクレーターを避けながら着陸に成功し、はしごを下り、最初に左足を月面に下ろしました。

「これは1人の人間にとって小さな一歩だけれど、全人類にとっては大きな飛躍の一歩です」という言葉は、現在も語り継がれています。今年は人類が月面に到達してから50年になり、アームストロングの半生が描かれた映画「ファースト・マン」が公開されました。打ち上げの直前、ダイニング・ルームで父親(アームストロング)が家族たちに不安を感じさせないように、「月へ行く」と話す場面が印象に残ります。

月面着陸から20年後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の的川教授はアームストロングにお会いしたとき、「月に行くとしたら、正直に言って、帰れるかどうかわからない・・と当時の心境」を話して下さったそうです。素顔は「物静かで謙虚な方」で、地球への帰還後は、公の場面での活躍を避けました。息子さんは「ヒーロー扱いを好まず、月面着陸の成功はアポロ計画に携わった40万人の力の結果」と強調されます。

NASA退官後、故郷オハイオ州のシンシナティ大学で教壇に立ち、家庭では「何をするにも全力で、努力を惜しまない。そして謙虚でいなさい」が口癖だったそうです。大気圏外へ出るとき、人間にかかる重力は「4~5」。想像できませんが・・(笑い)。

NHK元アナウンサーの鈴木(すずき)健二(けんじ)さんは32年間のアナウンサー生活の中で、アポロ11号の月面着陸の歴史的瞬間を伝える役目を任されました。「人類の歴史上初めて、月から人間の声が届くのですから、アナウンサーの声は必要ありません」と鈴木さんは瞬時に判断して、無言で見守りました。アームストロング船長の声だけが淡々と流れました。月面着陸の4か月後(1969年11月)、アームストロング船長は来日し、銀座で行われたパレードには12万人が集まりました。アームストロングのご家族は、「澄んだ夜、月があなた方に微笑みかけるとき、アームストロングのことを思い出し、ウインクをしてほしい」とメッセージを送られています。

5月1日(天皇即位の日)そして5月3日・4日・5日・6日はお休みいたします。5月11日(土曜日)・18日(土曜日)そして日曜日です。

4月、「さぬき こどもの国」で宇宙飛行士の毛利(もうり)衛(まもる)さんの講演会「宇宙からの贈りもの」が開かれ、小学生の子供たちが招待されました。子供たちは、どんな「夢」をいだいたのでしょうか。
おからだ、大切になさって下さい。