2019年12月のお知らせ

会社の前の道路で、水道管の取り換え工事が始まりました。約4か月の工期です。道路の下の構造がどのようになっているのか知らなくて、驚きの連続です。2m(?)ほどの地下に水道管は設置されています。働かれている方は、自動車の交通を妨げないように作業をします。

社内旅行で、岡山県の旧閑谷(しずたに)学校と兵庫県の生野銀山(いくのぎんざん)を見学し、帰り道、岡山県備前市(びぜんし)にある備前焼工房を訪ねました。誰かが言います。「うちの会社の旅行は、いつも修学旅行みたいやなぁ・・」(笑い)。「器」は食卓の雰囲気を華やかにしてくれます。あなたにとって「お気に入りの器」は何でしょうか!?「やきもの」は陶器(とうき)と磁器(じき)に分類されます。陶器は「土もの」と呼ばれるように、「陶土」と呼ばれる粘土が原材料で、ひび割れが起きやすいために、ガラスの材料となる「珪石(けいせき)」を混ぜて作ります。叩くと、「ゴ~ン」という低い音がして、土のぬくもりや素朴さが感じられます。磁器は「石もの」と呼ばれ、「長石」という石を細かく粉砕して、粘土と混ぜて作ります。叩くと、「カン カン」と澄んだ金属的な音がします。ガラス質が高いために感触は「なめらか」で、繊細な印象を受けます。

備前焼の起源をご存知でしょうか!?5世紀頃、朝鮮半島の新羅(しらぎ)・百済(くだら)の時代に生産された「須恵器(すえき)(1000度以上の高温で焼かれた陶器)」が日本に伝わり、鎌倉時代中期に「備前焼」として完成されました。「落としても壊れない」といわれるほど丈夫であることが特徴で、すり鉢や壷など、日常生活の器が主流でした。

今回、備前市伊部(いんべ)地方の「夢幻庵(むげんあん)」備前焼工房陶芸体験に参加しました。直径30cmくらいの丸いお盆のような「ろくろ」と、「干寄(ひよせ)」と呼ばれる田畑の底から採掘される粘土が用意されています。「干寄」は伊部地方の山々から100万年以上も前に流出した「土」が蓄積したもので、きめが細かく粘り気があることが特徴です。さあ、「ろくろ」を回しながら、「作品作り」の始まりです。笑っていた同僚たちの顔は、次第に真剣な表情に変わってきました。想像していたよりも、「器」の型作りは難しい。

例えば、どれくらいの「厚さ」にすればよいのか、「均等な厚さ」になっているのか・・と。指導者の方は、「何回か経験すれば、やさしいですよ」と手伝ってくれます。少し「水」をつけながら、「器」の表面をなだらかにしていきます。粘土はやわらかくて驚きました。最後に形成された「器」に、各々のサインをいれます。私たちの「備前焼陶芸授業」はここまでです。2か月後に、できあがった「私たちの備前焼」が届きます。楽しみ~です。

備前焼は「釉薬(ゆうやく)(耐水性を増すための、ガラス質の成分)」を使わないで、1200度で「窯焚き」が10日間ほど続けられます。窯に「火」がはいっている間は、「土」に命を吹き込む工程でもあり昼夜、交代で「火」を見守り続けます。そして、窯焚きの「灰」により備前焼の模様は生み出されるので、すべての作品は「独自の模様」を描き出します。9月のお知らせで紹介した、「旧閑谷(しずたに)学校(庶民のための公立学校)」の講堂の瓦は、備前焼で作られています。茶色の瓦は、堂々としていて、趣のある「色あい」を呈しています。10月、夢幻庵から「包み」が届きました。「楽しみ」と「心配」が入り混じった表情で包みを開けていました(笑い)。

12月のお休みは、12月14日(土曜日)と日曜日、
12月29日(日曜日)から1月5日(日曜日)まで年末・年始のお休みを頂きます。

今年も皆様のご協力を得て、年末・年始のお休みを頂くことができます。ありがとうございます。「平成」から「令和」へと変遷して、ラグビーのワールド・カップを身近で感じられた貴重な一年でした。おからだ、大切になさって下さい。