2020年1月のお知らせ

明けまして おめでとう ございます
今年も、皆様にとって、ご健康で穏やかな空気に包まれた毎日でありますように・・。

初冬に「風をつかまえた少年」という映画を観ました。アフリカ大陸の南の内陸部に位置する「マラウイ」国で生まれた少年の実話に基いた物語です。世界地図を広げてみて下さい。アフリカ大陸はヨーロッパやアメリカよりも大きいことに、改めて驚きます。2019年のラグビー世界大会で優勝した「南アフリカ共和国」はアフリカ大陸の南端にあり、少し右上の内陸部に「マラウイ」は位置します。国土は日本の約3分の1。人口約1860万人のうち80%は農業に従事し、タバコ・コーヒー・砂糖などを栽培しています。

2018年の国際協力機構(JICA)の報告によると、小学校は8年間の義務教育で無償ですが、4年間の中学校は(義務教育でないために)就学率は15%だそうです。映画の主人公のウィリアム少年は希望を胸に中学校に進学します。2001年の「干ばつ」により、村は飢饉(ききん)に襲われます。農業を営む一家は、年間80アメリカドルの学費(日本円で約9000円)が払えなくなり、ウィリアムは中学校を退学になります。しかし、ウィリアム少年の「学びたい」という気持ちは変わりません。ある日、中学校の先生の(貴重な交通手段である)自転車に興味を惹かれます。人間が自転車の車輪を回すことによって、ライトが点灯することに気づきます。

その原理を学びたいために、学校の図書室にこっそりと通い、一冊の英語の本「エネルギーの利用」に出会います。人間が自転車の車輪を回し発電できるならば、モーターを回して井戸の水を汲み上げることができます。畑に「水」を供給でき、「干ばつ」の心配はなくなり、定期的に作物を収穫できると考えたからです。英語で書かれている「本」を理解することができませんが、イラストを頼りに、廃品置き場で拾った「廃材」で風力発電装置を作ります。

映画の中で「ダイナモ(発電機)」という言葉が会話の中で、何度も出てきます。「ダイナモ」を知っていますか!?私が幼い頃、夜、自転車を走らせるとき、前輪に小型の「ダイナモ」を接触させて「ライト」を灯しました。自転車は「う~ん う~ん」と音をたて、自転車を漕ぐ「力」もより強く必要です。どのようにして「発電」が起こるのでしょうか!?中学校で「ファラデー法則」という言葉を耳にした記憶はありますが・・〇△□(笑い)。1831年、イギリス人「ファラデーFaraday」は電気が起こる仕組みを発見しました。

「コイル」という金属の線をぐるぐる巻いたものの中に磁石を通すと、コイルの線の中に一定方向に電気が流れる仕組みです。映画の終わりに、「ダイナモ」が設置された自転車の車輪の「塔」が動き出すと、井戸から汲み上げられた「水」が畑に流れ出します。この光景は、一人の日本人の行動と重なりました。アフガニスタンの人々のために灌漑設備を指導した医師「中村(なかむら)哲(てつ)」さんの姿です。「私の目的は二つだけです。アフガニスタンの人々が3度、食事が食べられること。定住できること。私は医師ですが、いつもブルドーザーを運転しています」という言葉が心に残ります。現在、ウィリアムさんは32歳。「図書館で出会った1冊の本が未来を切り開いてくれた」とメッセージを送られています。

1月のお休みは、元旦・2日・3日・4日・5日(日曜日)まで年始のお休み・13日(成人の日)・25日(土曜日)そして日曜日です。

今年も皆様のご協力を得て、年始のお休みを頂くことができました。ありがとうございます。おからだ大切になさって下さい。