2021年8月のお知らせ
2021年7月23日の夜、第32回夏季五輪東京大会が開幕しました。205の国々と難民選手団、約1万1千人の選手が参加されました。フランス人、ピエール・ドゥ・クーベルタン男爵はスポーツの教育的価値に注目し、近代五輪の開催を呼びかけました。開会式はクーベルタン男爵への敬意を表して、フランス語、英語そして開催国の言語(日本語)の順序で紹介されます。
私は幸運にも、1964年に開催された「東京オリンピック」を見ることができました。もちろん、テレビですよ(笑)。父親は「聖火を見に行く!」と、雨降りの中、小学生の私はバイクの後ろに乗り、高松へと向かいました。雨の中で灯されていた「聖火」は、私が「海外の空気」を最初に感じた瞬間でした。4月18日の朝、ベビー・カーを押しながら、聖火が到着した坂出駅方面に向かう女性を見かけました。その光景は、私の子供時代と重なりました。
戦後20年の時を経て開催された東京オリンピックは、高度成長期の最中で「希望」にあふれた大会であったと思います。当時、町内で「テレビ」がある家は数件ほど・・と記憶しています。テレビのある家に集まって、見せて頂いたり、小学校ではテレビがある職員室に集まりました。印象に残っている選手は、マラソンの円谷幸吉選手とチェコスロバキアの女子体操のチャスラフスカ選手です。国立競技場に2番目に走ってきた円谷選手は国民の声援と期待を受けながらゴールしました。大きな責任感に包まれていたと思います。チャスラフスカ選手は「大人の女性の上品さがただよう演技」だと、子供ながらに思いました。
様々な制約のもとで、期待と不安が入り混じりながら、2021年東京五輪開会式を見ました。「マスク」をした選手たちの笑顔を見ると、スポーツの大切さが伝わってきます。私は「動く人間ピクトグラム」の演技に心が和みました。ピクトグラムpictogramは、情報や注意を示すために表示される記号の一つで、「絵文字」と呼ばれています。駅・休憩所など、至るところで見られるようになりました。タバコの煙に、赤色斜め線が描かれた「禁煙」、緑色で描かれた人が、矢印に向かって走っているのは「非常口」です。
実は、このピクトグラムの絵文字は、1964年の東京オリンピック大会が「きっかけ」で、世界に広まったそうです。当時の日本人の「英語力」は、海外の人たちと十分に会話ができなかったために、「誰もが見て、直ぐに理解できるマークを作ろう」と考案されました。今回、青色と白色のコスチュームを着た3人の演技者が、5分間の演出時間内で、オリンピック50種目のピクトグラムを「体」で次から次へと表現しました。
スピード感がある演技とユーモアが共存して、思わず「くすっ」と笑ってしまいました。演技された方に脱帽です。お気に入りのテレビ番組、「欽ちゃんの仮装大賞」を連想しました。従来の「数と規模の大きさ」が重要視された開会式と今回の「ピクトグラムの演技」は対照的でした。さりげない日常生活から生まれる「ささやかなユーモア」は、心を和ませてくれます。
8月9日(山の日の振替)、8月13日・14日・15日(お盆休み)
8月21日(土曜日)・28日(土曜日)そして日曜日、お休みを頂きます。
夏の夕暮れに聞こえる「蝉の鳴き声」は、さまざまな想いに駆られます。高校野球・終戦記念日・お盆・オリンピックとパラリンピックの競技大会。水分を十分に補給してくださいね。おからだ 大切になさって下さい。