2022年4月のお知らせ

3月下旬、うすいピンク色の桜の蕾が咲き始めました。「自然は着実に春の準備をしている」と驚きます。どんな場所で、「春のかおり」を感じますか?ある方が、「川が海に注ぐ入江の汽水域(きすいいき)で、春を感じますよ」と。汽水域は、有機物が豊富に堆積することから、「魚たちのゆりかご」と呼ばれています(素敵な言葉ですね)。

連日、伝えられているニュースに東ヨーロッパの地図を広げ、歴史を学び直しています。1922年に成立したソビエト連邦は、69年後の1991年、ゴルバチョフ大統領の辞任に伴い崩壊しました。ロシア連邦と12の共和国が独立を宣言し、ウクライナ共和国は1991年8月24日に独立宣言しました。国土面積は日本の約1.6倍、人口は約4000万人、公用語はウクライナ語。「黒土」と呼ばれる肥沃な農地では小麦やトウモロコシが栽培され、「欧州の穀物倉庫」と呼ばれています。国旗の「青色と黄色」は、空と小麦畑を象徴しています。

高校生の時、映画好きの友人に誘われて、映画館へ足を運びました。彼女はアラン・ドロンの大ファンでした(笑)。「映画は人生や感情を豊かにしてくれる」と、改めて思います。映画ファンの友人に感謝します。イタリアの女優ソフィア・ローレンが主役ジョバンナを演じる映画「ひまわり」は、第二次世界大戦後のイタリアが舞台。ジョバンナはソ連戦線に出かける夫を、ミラノの中央駅から見送ります。時は流れ・・。終戦後、ジョバンナは高齢の母親と一緒に、夫の帰りを待ち続けます。そして、行方不明となった夫を探しに、モスクワに出発します。アントニオの写真を見せながら、言葉の通じない町や村を歩き回るジョバンナ。ある村で、身振りを交えながら3人の女性たちから、「ついて来るように・・」と言われます。

余談ですが、父は中国で戦争を経験し、父の兄は満州あたりで行方不明になったそうです。日中国交正常化が成立すると、「りゅう(兄の名前)さんを探しに行くんや」と言いながら、父は毎年、中国を訪ねました。当時、高校生だった私は、映画が制作された時代背景を正確に理解しないまま観ていました。スクリーン一面に広がる「ひまわり畑」の中で、夫を探し歩くジョバンナの姿と、ヘンリー・マンシーニによるテーマ曲の調べだけが心に残っていました。今でも、「ひまわり」の花を見る度に、映画の情景がよみがえります。

1970年に制作された映画「ひまわり」は、東西の冷戦期に、西側諸国がソビエト連邦にて初めて撮影した映画でした。そして、広大なひまわり畑の撮影現場は、現在のウクライナの首都キエフから南へ500kmほど下った「ヘルソン州」という場所であったことを、最近知りました。いま、日本の映画館では、半世紀前に制作された「ひまわり」の映画の上映会の輪が広がっているそうです。

4月16日(土曜日)・23日(土曜日)・29日(昭和の日)そして日曜日、お休みを頂きます。

4月14日~5月18日まで、瀬戸内国際芸術祭2022春会期が開催されます。瀬戸内海に浮かぶ島々で様々な芸術を楽しむ催しです。4月17日、坂出の沙弥島(しゃみじま)の万葉会館では、「香のお話と煎茶」を楽しむ催しがあります。おからだ 大切になさってください。