2023年2月のお知らせ

お正月はゆっくりと過ごされましたでしょうか!? クリスマスに頂いたカードや年賀状を再び読みながら、「穏やかな日々でありますように・・」と書かれた言葉が(例年よりも)心に響きました。

ラジオ番組「著者からの手紙💌」は、執筆した「本」について、著者がアナウンサーの方と語る番組です。11月に紹介された本は「ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記」でした。

2022年2月24日、ロシアによるウクライナへの侵攻が始まったとき、ズラータさんはウクライナ東部の「ドニプロ」という街で、お母さんとワンちゃんと一緒に暮らしていました。2022年4月に、一人で日本に避難するまでの経緯、そして日本での生活を記しました。多くの人たちの援助に、感謝の気持ちを伝えるために「本の出版」を決めました。驚きました!ラジオから聞こえてくる日本語の発音はきれいで、ゆっくりと落ち着いた話し方は、誠実なお人柄が感じられます(声からは、10代の女性には思えません)。

おばあさまの家で「日本語のテキスト」を見つけたとき、日本語との運命的な出会いを感じました。ズラータさんが13歳の夏休みでした。「日本語の字」を見て、「自分が学ぶべきものだ」と感じて以来、独学で日本語を勉強。ネットで調べ、漢字が書けるシートを印刷し、日本語への興味も膨らんできました。「続ければ、何とかなると思い、続けたくなったのです」とズラータさん。なんて、「おおらかで、前向きな」言葉なのでしょう。本は、ズラータさん自身が日本語で書いた文章と絵で構成されています。

印象に残った場面は、マイナス10℃の寒さの中でドニプロ駅からポーランドへ向かう列車を忍耐強く待つ間の人々の描写です。乗り込んだ列車が動き出したとき、ズラータさんは車窓から、ゆっくりと流れ始めたドニプロの街の景色を見ながら、「平和が戻ってきますように・・」と祈りました。そして、「私は前を見た」という一言から、「未来の平和への強い願いと決意」が感じられます。ズラータさんの日本での大好物は「餡子(あんこ)」です。ウクライナでは売っていないそうです(私も餡子が大好きです)。ズラータさんの「ウクライナについての細やかな描写」により、ウクライナでの出来事を身近に理解することができました。現在、専門学校で日本語や美術などを学びながら、ウクライナに住んでいるお母さまからの連絡から、街の状況・学校で起きていることなどを日記に書き留めているそうです。

2月のお休みは、4日(土曜日)・11日(建国記念日)・18日(土曜日)・23日(天皇誕生日)そして日曜日です。

1月下旬、日本全土に「寒波」がやってきました。ドニプロ駅で列車を待つ間、人々は寒さをしのぐために、テントの中に設置された「ペチカ」というストーブの周りで、交代で「暖」をとったそうです。おからだ、大切になさって下さい。