2023年7月のお知らせ
5月下旬、讃岐平野では「田植え」の準備が始まります。田んぼに「水」を入れ、「土」を砕いて平らにする「代掻き(しろかき)」と呼ばれる作業が行われます。夕暮れになると、水で満たされた「田んぼ」は、月の光に照らされて、きらきらと輝いています。「あれっ?こんな場所に、池があったかなぁ・・」と不思議な気持ちに駆られます。
6月、「全国そうめんサミット2023」が、香川県の小豆島にて開催されました。香川のFMラジオは、「そうめんって、どれ食べても同じやろ」。「なに、言よんな。そうめんは宇宙だ」と、コマーシャルを流しています。CMの面白さを理解できないまま、笑っていました。「小豆島」は「しょうどしま」と読みます。高松市の北東、約20km沖の瀬戸内海に浮かぶ島です。高松港からフェリーで1時間、瀬戸内海で淡路島(兵庫県)に次いで2番目に大きな島です。人口約25000人。温暖な気候を利用して、手延べ素麺・醤油・オリーブなどが生産されています。讃岐では、結婚式のとき「鯛そうめん」を頂く慣習がありました。50cmほどの大皿に、お素麺と尾頭付き(おかしらつき)の大きな鯛が盛り付けられ、みんなで頂きます。少し甘い、砂糖醤油の味付けだったと記憶しています。
1952年、作家「壷井栄」は、故郷である小豆島を舞台とした小説「二十四の瞳」を発表しました。第二次世界大戦という時代背景に、女学校を出て赴任した女性教師(「おなご先生」と呼ばれます)と12人の生徒たちとの「心のふれあい」を描いています。1954年、木下恵介監督により「二十四の瞳」が映画化され、高峰(たかみね)秀子(ひでこ)さんが大石先生を演じました。映画のロケ地となった「岬の分校」は保存され、公開されています。教室の正面には黒い黒板があり、窓は木枠です。雑巾を押しながら拭いた、細長い廊下。教室の片隅に足ふみ式の「オルガン」があります。音色が聞こえてきそうです。
6月21日の夏至から数えて11日目、「半夏生(はんげしょう)」の夕方、小豆島の土庄町(とのしょうちょう)肥田山地区では、江戸時代から伝わる「虫送り」とよばれる伝統行事が行われます。「火手(ほて)」と呼ばれる「たいまつの火」を持ち、田畑のあぜ道を歩きます。稲につく虫を、たいまつの火におびき寄せて駆除し、豊作を願う行事です。私は写真を見ただけですが、階段のような山間の「棚田」の夕暮れの中で見られる「炎の行列」は幻想的です。
7月のお休みは、8日(土曜日)・17日(海の日)・22日(土曜日)・29日(土曜日)
そして日曜日です。
讃岐では、半夏生を迎えると、「つぶあん」仕立てのお団子を頂く風習があります。叔母が「半夏のはげ団子をつくったから・・」と頂いたことを思い出しました。おいしい・・(笑)。おからだ 大切になさって下さい。