2023年9月のお知らせ

8月23日、香川では雨が降っていました。「雨の音」を聞きながら、甲子園はどんな天気かしら・・と。「夏の高校野球」、決勝大会が行われるからです。夕方5時、決勝戦終了のサイレンが響きわたり、「夏の終わり」を告げます。日焼けした球児たちの表情を見ながら、様々な想いに駆られました。

8月下旬、一人のお客様から、「うどん店を開いてから、30年になります」と嬉しい知らせが届きました。場所はフランスのパリ(本当です)。パリは、東京の山手線の内側の約1.5倍、100km²ほどの広さです。中央にセーヌ川が流れ、2024年「夏季オリンピック大会」は、このセーヌ川で開会式が開催されると聞きました。ナポレオン3世(1852-1870)は1853年、オスマン県知事に「パリ市街の大改造計画」を命じ、現在のパリの骨格が形成されました。凱旋門から放射状に延びる大通りは、この時代に整備されました。街の美観を考え、公園や樹木や上下水道が整備されました。1860年、セーヌ川の中央から右回りに、「🐌かたつむり」のように、1区から20区まで行政区分されました。日本では明治維新の頃です。

ムッシュNOMOTO(野本さん)のお店は、🐌かたつむりの中央部に位置する1区にあります。地図を眺めると、モナ・リザの絵画の展示で有名なルーブル美術館や(歌劇場の)オペラ座があります。オペラ座から延びるオペラ通りには、日本のお店が沢山あるそうです。(余談ですが、1964年の第1回夏季東京オリンピックの頃、オペラ通りには1件の日本料理店もなかったそうです。)

野本さんは「フランスで日本の味を広めたい」という思いで、1992年、オペラ座の近くにお店を開きました。数年前、野本さんのレストランを訪ねました。ほとんどのお客様はフランスの方たち。おうどんを美味しそうに召し上がっている光景を、「ちらっ」と見ました(笑い)。お箸とスプーンで召し上がっています。「おうどん」というメニューが定着していると思いました。「気軽に食事ができるビストロ風の別のお店に行きましょう」と案内してくれました。細い路地に面している席は、窓が取り除かれ、オープン・カフェのような雰囲気です。「人々との交わりを大切にしている雰囲気」が感じられるお店でした。野本さんは、会話よりもお店の奥から「あたたかい眼差し」でお客様を見守っています。お店の方たちも、安心して働かれている印象を受けました。抹茶のアイスクリーム🍨をご馳走して頂きました(繊細な味。驚きました)。パリでお店を開かれ困難を乗り越えられた事を感じさせない、野本さんの「穏やかな」表情は素敵です。

9月のお休みは、2日(土曜日)・9日(土曜日)・18日(敬老の日)・23日(秋分の日)
そして日曜日です。

1931年、作家の林 芙美子(1903-1951)はシベリア経由でパリを訪れました。紀行集「下駄で歩いた巴里」の中で、「塗り下駄で『ポクポク』と音を立てながら歩く私を、皆が知っています」と記しています。石畳の道と下駄の音。風情のある素敵な組み合わせですね。
おからだ 大切になさって下さい。