2024年5月のお知らせ
4月はじめ、桜の優しい色で、讃岐は包まれました。運転しながら、歩きながら、「ここにも桜の木がある」と驚きます。お椀の形を讃岐の山々が、ところどころ「桜色」に染まっています。
3月になると、アメリカ映画業界のアカデミー賞の候補作品が話題になります。今年は、日本の映画が2本受賞されました。「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション賞を、「ゴジラ マイナス1(ワン)」が視覚効果賞を受賞しました。映画館に足を運ばれますか? あるいは、お家で好きな時間にビデオを楽しまれますか?
小さな映画館で、「Perfect Days」という映画を観ました。「申し分のない、素敵な日々・・」と訳されるでしょうか(笑)。主人公の男性、平山は東京・渋谷区の公衆トイレの清掃員として働いています。毎朝、近所の方が掃除する「竹ぼうきの音」で目覚め、布団を畳み、歯を磨き、青色の清掃のユニフォームに着替えます。そして、アパートの前に設置されている自動販売機で缶コーヒーを買い、軽自動車に乗って仕事に出かけます。
「カチャッ」とカセット・テープを差し込むと、1960年代の英国のロック・グループ、アニマルズの「朝日のあたる家」が流れてきます。映画の音楽は、すべてドイツ人のヴィム・ヴェンダーズ監督が選びました。
お昼ごはんは、公園の木立の下で頂きます。木々の「葉」の間から溢れ落ちる「太陽のひかり」を楽しみます。仕事を終え、近くの銭湯へ行き、夕食をとり、本を読みながら眠りにつきます。歌手の「石川さゆり」さんが演じる居酒屋の女将は、「朝日の当たる家」を日本語で歌います。何気なく「繰り返される日常生活」の中で「人生の楽しみかた」を教えてくれます。
(物事を斜めに考える私ではありませんが)、映画の中に映し出された「トイレ」は、すべて個性的なデザイン。映画のために作られた「トイレ」だと思っていましたが、東京都渋谷区の「公共プロジェクト」のひとつで、伊東豊雄さんをはじめとする建築家たちのデザインだと知りました。現在、17か所が完成しています。主人公を演じる平山は、「小津 安二郎」の映画の中の「笠 智衆」を想い起こさせてくれます。言葉が少なくても、「伝えたいこと」がしっかりと感じられる映画です。映画の最後の字幕に、「木漏れ日」という言葉が、日本語と英語で書かれてあります。木々の枝や葉の間から、こぼれ落ちる「太陽の光と影」のゆらめく情景。(英語には「木漏れ日」に相当する言葉がないようです)。日本語の美しさを、あらためて発見しました。
5月のお休みは3・4・5・6(GW後半)・11日(土)・18日(土)・25日(土)そして日曜日です。
羽田空港で「子供専用のかわいいトイレ」を発見しました。壁に「黄色い飛行機」が描かれ、HND(羽田空港)のアルファベットの形の椅子。黄色と白色を基調としたトイレです。素敵な「お手洗い」です。おからだ 大切になさってください。