2024年7月のお知らせ

友人から贈られた「七十二候(しちじゅうにこう)で楽しむ日本の暮らし」という本を、愛読しています。太陽の動きに基づき季節を「24」に分けたのが「二十四節気」、二十四節気の「ひとつの節気」をさらに三つに分けた季節が「七十二候」です。「ひとつの候」が約5日間です。

6月5日は二十四節気のひとつ「芒種(ぼうしゅ)」でした。稲や麦などの植物の実の穂先にある「かたい毛」は「芒(のぎ)」と言われ、「芒種」は「芒」のある穀物の種を蒔く時期を意味するそうです。6月はじめの夕暮れ時、田畑のあぜ道に人々が集まっています。「どうしてだろう?」。近くの「神谷町」で人々が「ほたる祭り」を楽しんでいる情景でした。「神谷」って素敵な地名でしょう。神谷(かんだに)という地名は「昔、神さまたちが谷に集まって遊んでいた」という逸話に由来しています。ほたる祭りの会場である神谷神社は鎌倉時代初期に建造され、1955年、国宝に指定されました。

「蛍」は、卵から成虫になるまで、約1年かかるそうです😲。6月頃から、水辺の湿った苔で産卵が始まり、1か月後に孵化します。殻から出てきた幼虫はカワニナ(巻貝の一種)を食べながら、8カ月に及ぶ水中生活を送ります。蛍の餌のカワニナの生息のためにも、「川を汚さないことが大切」と知りました。蛍の幼虫は雨の降っている春の夜、水中の中から、湿った土の中へ移り住みます。約40日、「じっ」としているそうです(笑)。地中の温度が23度になると、脱皮して「さなぎ」となり、成虫になると「水」だけを飲みます。蛍の寿命は約2週間。蛍は短い命を燃やしながら、優しくて静かな光で、初夏の夜を照らしてくれます。

6月11日~15日は、七十二候の「腐草為蛍」です。 くされたるくさ ほたるとなる

古(いにしえ)の人々は、暑さのために蒸され、腐りかけた水草に付いていた卵から、蛍が飛びはじめる光景を見て、水草が蛍に生まれ変わると信じていました。「うっすら」とした記憶ですが、子供の頃、夏の夜は蚊帳(かや)を吊るしていました。ある夜、蚊帳の外で、小さな「あかり」がふたつ、みっつ、「ぽっ」と光っていました。「蛍のあかり」です。皆さまは「どのような蛍の想い出」がありますか❓

7月のお休みは6日(土曜日)・13日(土曜日)・15日(海の日)・20日(土曜日)・27日(土曜日)・そして日曜日です。

ひとつ、言い忘れていました。「手で蛍を触れないようにしましょう」。なぜならば、「手の温かさ」で、蛍が弱ってしまうからです。季節に寄り添いながら、「ゆったりとした夏の空気」を楽しみましょう。おからだ 大切になさってください。

令和6年7月1日
木下製粉株式会社