#532 ISO22000認証取得のお知らせ

f532昨年の今頃、「ISO22000に向けてのキックオフ」をお知らせいたしました(#484)。そしてそれから1年間の準備期間を経て、この度(2016.07.04)ようやく認証取得に至りました。到底、自力での認証取得は不可能ですので、コンサル担当者に手取り足取り教えていただきながら、やっとゴールにたどり着くことができました。コンサルのTさんには、一泊二日のコンサルを計6回延べ12日間に亘りみっちりとご指導いただきましたこと、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

改めて言うまでもなくISO(International Organization for Standardization・国際標準化機構)マネジメントシステムというのは、ISO規格に沿ったシステムを社内に構築することです。そしてISO審査機関の審査によって認証されている状態を「ISO認証取得」といいます。よく見かけるISO規格には、品質に関するISO9001及び環境に関するISO14001などがありますが、弊社が今回認証取得したのは、「消費者の皆様に安全な食品を届ける」ことを目的とした「食品安全マネジメントシステム」のISO22000です。私たちは次のような「食品安全方針」を掲げ、食品安全を実行することにしました:

f532_2【食品安全方針】
経営理念「品質は最上の営業」に基づき、当工場の食品安全方針を下記のように定め遵守・実行してまいります。
1)お客様に安全・安心な食品をお届けし、安心して使用または食していただくことで健やかな社会の実現に貢献いたします。
2)製品安全性確保のための、製造販売工程の継続的改善を行ないます。
3)国際規格ISO22000に基づいた食品安全マネジメントシステムを構築・維持し、継続的改善を行ない、常に安全・安心な製品をお客様に提供できるように努力いたします。
4)食品安全方針及び食品に関連する法律・規制要求事項および、お互いに合意したお客様の食品安全の顧客要求事項を遵守します。そのため食品安全の関連法を遵守する企業とのみ取引をいたします。
5)この方針は、パート・アルバイトを含む全従業者に周知、実施、維持すると共に、適切性維持のために随時見直しを行います。適切に外部から法律・規制などの食品安全情報を定期的に入手し、更に食品安全のための全体研修やマネジメントレビューなど内部でのコミュニケーション活動を定期的に行います。
6)各部門は、この方針に従い食品安全目標を設定し具体的に方針展開を実施すると共に、随時見直しを行います。

今回、認証取得を思い立った最大の理由は、近年、食品業界においてその重要性を増しつつある「食品に対する安全性」です。現在は、食品の品質だけでなくその安全性も強く求められています。もちろん食品安全については、従来から社内独自で十分に取り組んできたつもりではいます。しかし自社だけでの取組みではどうしても限界があります。

また工場自体も老朽化が目立ち、改修必要箇所がかなりでてきました。そこでこの際、外部からの客観的な視点、それも国際基準のマネジメントシステムを導入するのが最適であると考えました。ISO22000マネジメントシステムは、まだまだ始まったばかりで、その効用を語るには時期尚早です。しかし少なくとも以下の点において導入してよかったと実感しています:

①ゾーニングを設定することで、工場内が清潔になった。これは食品工場では大切なことだと思います。特にシートシャッターで外部を遮断するため、異物の侵入、特に農村部であるため、害虫などの侵入防止効果が向上したと考えています。
②社員一人ひとりがFSMS(Food Safety Management System・食品安全)に対する意識が向上し、自主的に取組むようになりました。
③建物は老朽化しているものの、来訪者を取り敢えず安心して受け入れることができるようになりました。